
未来の自分を切り拓く中高生・大学生と子どもの将来を大切に考えている親御さんを応援しています!
親子のキャリア教育 ライフキャリアカウンセラー☆井島です。
息子が3泊4日のスキー合宿から帰ってきました。
家の中が、また明るくなります
息子がいないと、時間の使い方と食事にまったく気をつかわなくなる我が家でした(汗)
さて、本日も銀の匙Silver Spoon から。
クリスマスにはプレゼントをもらうでしょうが、お正月にはお年玉をもらうお子さんは多いでしょうね。
余談ですが、親戚が多いと結構大変ですよね
小さな頃は、もらうことが多いでしょう。
ウチでは、息子はお年玉以外は「働いて」お金を得ています(笑)。
児童労働ではありません!!
ま、お手伝いの範囲で、何か仕事をするとおばあちゃんが労働の対価で息子に払ってくれます。
私が頼んだ仕事ではあげません。
お金って、そう簡単に手に入るものじゃないのよ、ということです
息子は全て貯金をして、銀行の通帳も作りました。
ま、下記に書く東北の子どもたちに比べれば甘いものではありますが・・・
高校生以上になれば、多くの子どもたちはアルバイトをしてお金を稼ぐことを知るかもしれません。
大学生に「なんでアルバイトしているの?」と訊くと、「服買ったり、好きなもの買うため」と答えてくれる学生が多くいます。
中には、実家を離れて生活しているので、仕送りでは足りない分を補うため、と生活するためにアルバイトをしている方もいます。
また、卒業旅行の足しにするため、など色々な目的を持っています。
初めて、お金を稼ぎ始めたときに、「どのようにお金を使うか?」という目的によって、その後のお金の感覚が分かれることがあります。
もっと早くは、お正月に年齢に合わせて、どのくらいの金額をもらうか、そのお金をどう使うかでも、かなりの割合で金銭感覚が分かれます。
今回の銀の匙Silver Spoon3巻(荒川 弘、2012、小学館)ではそんなところからです。
主人公の八軒くんは、夏休みに初めてアルバイトをします。
実家に帰りたくなかったので、牧場を営んでいる友だちに頼まれて、労働力として住み込みで働きます。
勿論、酪農や農家を営んでいる家の子どもは、「お手伝い」ですからお金はもらえません。
以前に東北の漁業を営んでいるお家が多いところの中学生と話していて、朝4時5時に起きて、漁の手伝いをしてから学校にいき、帰宅してまた仕事を手伝う、という子どもたちがいました。
色々な状況があるので簡単に是非は問えません。
だけど、そのとき私は頭が下がる思いでした。
さて、八軒くんですが・・・
最初のうちは、肉体労働でヘトヘトになっていましたが段々とコツをつかんで一生懸命に色々な作業をこなしていきますが・・・
最後の最後にきて、搾乳時にタンクにホースをきちんととないでいなかったことから、しぼりたての牛乳を無駄にしてしまい損失を出してしまいました。
牛乳が1リットルどのくらいで売れるのかを聞いていた八軒くんは、相当量を自分のせいで使い物にできなくしてしまったので、責任を感じてアルバイト料はもらえない、と言います。
そのとき、周囲の大人は「このお金はこの夏に働いてくれた分のあなたの価値で払っている」ということを伝え、失敗は誰にでもあるもの、監督しなかった自分たちも悪い。
命が関わることは失敗は許されないけれど、その他のことは大したことではない。と。
八軒くんは、責任を感じながらも有難くそのお金を押し頂きました。
そのあとにおばあちゃんがつぶやきます。
「苦労して手に入れたお金。そうそう馬鹿なことに遣おうとは思わないでしょう。」
そう、簡単に手に入ってしまったお金には、「簡単である」という価値しか残らないものです。
だから、「あぶく銭」なんて言葉もあります。
気軽に手に入ったお金は、その使い方も気軽になりがちなのですね。
おばあちゃんの言葉は続きます。
「馬鹿は禄でもないものに金を遣う。
賢い奴は自分の成長のために遣う。」
「お金の遣い方で男の価値は決まるものよ」と(笑)。
男性だけの話ではありませんが、この言葉には含蓄がありますね。
自分の将来のために、「自己投資する」という感覚もありますが、何にどう自己投資するか、ということも大切かもしれません。
何か資格やセミナーに遣う方も多いのですが、その選択が重要かもしれませんね。
八軒くんは、その後に本当に「人生の学び」のためにお金を遣っていきます。
好きなものを買うことはいいですよね。
ただ、持っているお金に「価値」を感じて買っているかどうか、それは確認したいものでもありますかね。
物欲って、そうそう満たされるものでもないのですよね。
欲しいものを得ることは、満足感につながりますが・・・
次はこれ、次はこれ・・・と実は際限がない場合もあります。
実感のある、意識した遣い方。
「自分の成長」をどう考えるか。
一つひとつ考えることが大切になってきますね