わたし、
記念日とかそういうの、
すぐ忘れる人なんです。
いや、
忘れるというより、
いちいち覚えていないと言った方が正しいかも。
私、不必要と判断した事柄は記憶しないんです。
うちのシュンは私のそういうところを、
まあ、ほぼ気にしないのでいいのですが、
彼は意外と気にするんですよね。
ほんと、
サッパリ覚えてないので、私。
シュンと私の結婚記念日さえ覚えてない。
言われれば思い出す程度。
息子の誕生日も、あれ?何日だったっけ?
とかなっちゃう。
そんな私が、
彼がバジリスク元嫁と離婚成立した日とか、
そんなの覚えてるわけがない。
正直、何月だったかさえ覚えていません。
旅行した日付とか、付き合い記念日とか、
そんなものは微塵も記憶していません。
私にとって、記念日というのは意味を持たないものなんです。
シュンなり、彼なり、息子たちなり、
その存在に価値があるわけで、
その日付なんかに、価値を見いだせないので、
最初から記憶する必要性が見出だせず、
だから記憶しない。
昨日、晩ごはんを食べている時に、
「今度の記念日に旅行に行くんでしょ?」
とシュンに言われて、
え?記念日?旅行?何それ?
と言ったら、
「△△さん(彼のこと)言ってたよね?」
と、シュンが彼に確認。
彼は私を見て、
「はぁ?記念日覚えてないわけ?」
と、やや怒り顔で私に言ったのね。
ま、覚えてないわけよ私は。
で、シュンが、
「あー、オレも結婚記念日忘れられてるし、子供の時からこんなだから気にしないほうがいいよ、悪気もないし、最初から覚えないんだよ」
と、彼をなだめてた。
うんうん、
さすがシュン。
だてに子供の頃から一緒にいたわけじゃないだけあるわ。
その通りよ、シュン。
彼は、
「覚えて一緒に祝いたいとか思わんのか?」
と聞くので、
一緒にいられて、毎日ありがたいと思ってるから、
特定の日をわざわざ祝いたいとかは思わないけど、
誕生日だけは別かな。
誕生日だけは、ちゃんと祝いたいと思うよ。
と答えた。
彼はシュンに、
「どうよ?」
と聞き、
シュンは彼に、
「通常運転だよ」
と答え、
彼は顔をひきつらせて、苦笑い。
晩ごはんの後、
私は仕事がつまってたから、自室に戻ったんだけど、
途中、飲み物をとりにダイニングに戻ったら、
彼とシュンは二人で飲みながら、
私が記念日を記憶しないことや、私の執着心のなさについて、笑いながら談笑してた。
ま、おかしいだろうことは私も理解しているが、
やっぱり私にとって記念日なんてのは、記憶してまで気にすることではないので、
今後も気にしないだろうし、覚えようともしないだろうなぁと。
世界中の建国記念日や独立記念日は完璧に記憶しているけど、
自分にまつわる記念日なんて、ろくすっぽ覚えてないし、そもそも記念日だとかいう認識さえないから、いちいち覚えるわけがないのよね。私にしてみれば。
シュンはとっくに分かってるからいいけど、
彼もようやく分かってくれたようで、
何よりです。
別にお祝いが嫌とかじゃないから、
シュンや彼がお祝いしたいと言えばするよ。
今までもそうだったように。
私から恋愛にまつわる細々した記念日を覚えて準備してどーのこーのっていうのは、
これからもまぁ、ないだろうね。
だって、覚えてない上に、覚える気もないし、
わざわざ記念日を仕立てあげてまで祝わなくても、
私は毎日、シュンにも彼にも感謝してるから。