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亡き父へのラブレター 30代女のつぶやき

父を癌で失って2年。父への想い、日々考えることを綴っていこうと思います。

お父さん

 

そういうわけで、ブログという形でお手紙を書こうと思います。

お父さんと話さなくなって、もう2年になるね。

今、お父さんはどういう形で存在しているんだろう。

時々ふとした瞬間にそんな事を考えます。

お父さんとしての記憶を持ったまま、私達のそばにいるのだろうか?

それとも、もうそんな記憶からは解き放たれて、ゆったりと浮かんだり沈んだりしているのだろうか?

 

この間、こんなことがありました。

あるお店で昼食をとっていた時、店の窓から見える風景に、お父さんの姿を置いて想像してみたんです。

お父さんは、いつもみたいに右手を挙げて近づいてきます。

「なんだ!元気なんだね!良かったよー!!!」

私は大声で叫びます。

お父さんは同じテーブルの席について、ちょっと慌ただしくこう言います。

「お父さん、急いで様子を見に来たんだ。1時間したら戻らないといけないんだよ。」

そういうことなら・・・!私は急いで考えを巡らせます。

この後の予定は全てキャンセル!タクシーを拾って家に急ごう。

ここからなら30分で帰れる。タクシーの中でお父さんとできるだけ話して、帰宅した後の30分はお母さんにあげよう。

私の夫もきっと会いたがるけど、すぐには仕事を抜け出せないかもしれないから、電話をかけまくって繋がったらその時少しだけでも話してもらおう。

1時間経って、また別れる時はきっととても辛いだろう。でも、こうして少しでも顔を見て話すことができたら、母と私はどれだけ救われるだろう。

お父さんがいなくなって、お母さんはやっぱり少し寂しそうだよ。

私も時々思わず泣いちゃう時もあるけれど、元気で幸せです。

それから、お父さんにとても感謝していて、いつまでもいつまでも大好きだと伝えたい。

お父さんは最期の日々は無口になってしまって、意識も混濁していたから、自分の意思をうまく伝えられなかったかもしれないし、私達が枕元で語りかけていたことをうまく聞き取れなかったかもしれない。

だから、せめて1時間だけでも会うことが出来たら、父を見送った私達の気持ちと、私達のもとを去った父の気持ちをお互い確認できるのにな…

 

こんなことをつらつらと考えてしまい、もうポロポロポロポロと、涙が止まらなくなってしまったのでした。

胸がつまって苦しくなってしまうけれど、そんな時は顔が真っ赤になるくらい泣いてしまうと、かえってすっきりした気持ちになります。

 

この記事を書いている間も、やっぱりポロポロポロポロ…でした。

でも、やはり文章にしてみて良かったです。

こうして心を文字に落とし込めていく作業は、本当に不思議な癒しの効果があるようです。

またね、お父さん。