お父さん
これは私の胸のぐちゃぐちゃを整理するための手紙です。
このような形で自分の胸の内を綴るのは生まれて初めての経験です。
私は基本的に朗らかで楽しく生きていると思いますが、その反面人からどう見られるかを過剰に気にしてしまいます。
お父さんもきっと気付いていたと思います。
私には反抗期がありませんでした。
行動する時は、「周りの人がそれをどう受け取るか」をほぼ本能的に、瞬時に計算して決めていました。
本能的で、瞬時なので「私は本当はこうしたいのに」という感情は、その時はほとんど無いのです。
でも、そう行動してしまう事に助けられたこともありました。
察しが良いので、各々の状況で「正しく」行動できた事が多い気がします。
結果として、父と母、周りにいる人の大部分には認められ、褒められ、少なくとも嫌われないで生きてきました。
一度お父さんに、「agataは本当に優しくてお人好しだね。お父さんはagataのそういうところが大好きだ。でもその性格は、agataの最大の強みでもあるし、弱点でもある。」と言われました。
私はその時期、将来の進路を決めかけていて、それは非常に特殊な業界に足を踏み入れるという事でした。
「優しくてお人好し」な私では、その業界で生きていくのは辛いだろう、
得る物もきっと多いだろうが、いろいろなものを犠牲にしなくてはならないだろう。
お父さんはそんな事を心配していたんじゃないかな、と今は思います。
結果として、お父さんのその心配は的中しました。
私は、自分のいろいろな限界を知る事になりました。
お父さんに手紙を書こうと思ったきっかけはいろいろありますが、
一つには、私のこの性格と生き方についてお父さんに問いかけ
自分なりに消化したいという事があります。
私は日々心の中で言い訳し、それを打ち消し、自分を責め、自分を許し、何とか答えを出そうとしています。
それは非常にちっぽけな事で、そんなことに悶々としている自分もまたちっぽけ過ぎて嫌になっちゃうけれど、
いろいろな意味で「楽」になるためには仕方ないのかな、と考えています。
またこの事については次回書きます。
またね、お父さん。