江戸の「ことわざ」面白講座(101)
《江戸っ子の文化》
◆博打打ちのちぎれ草履
博打打ちは賭け事には有り金を投じるが
その他のものには金を惜しむ
これは博打に負けて金が無いということもあるが
金があっても博打以外で金を使うのが惜しいという
ギャンブラーの心情によるところが大きい
そして 結局ちぎれた草履を履き続けることになる
江戸時代には武家・町人から丁稚・下女まで
それぞれが身丈に合った賭け事をしている
幕府は開帳している者や賭博常習者は
遠島(島流し)という重刑にした
八丈島に送られた罪人の第一位は賭博犯で
1823年(文政6年)から30年間で137人もおり
第二位の女犯僧(66人)の2倍以上である
賭け事は大儲けすることが時にありその快感が忘れられず
「濡れ手で粟」
を願ってギャンブルの魔力に引き込まれる
儲ければ「もっと」と思い
損すれば「このままでは帰れない」と
どちらにしても勝負を続けることになる
結局 「取ろう取ろうで取られる」とか
「負け博打のしこり打ち」となる
文化期(1800年代初め)
『服用すれば必ず博打に勝てる』をうたい文句にした
「開帳勝利散」という粉薬を製造・販売した武家が江戸にいて
一日 多い時で40両前後売り上げたが
早々に姿をくらましたということがあった
こうしたことからも賭博の蔓延ぶりが推測できる
(^。^)y-.。o○
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