遠州入門ー掛川市 ため池
◆「嫁にやるなら町(掛川宿)にはやるな 水と洗濯で苦労する」
掛川市には古くからこんな言い伝えがある
昔 掛川市の辺りは小さな川はあるものの水量が少なく
低い所を流れる川が多いため日照りが続くと水不足となり
農家の人々の悩みの種となっていた
特に水を多く使う水田の米作りは大変であった
洗濯に苦労とあるのは暮らしに使う水も足りない時があったということでもある
水不足に備えて作られたのが人工池の「ため池」である
今でも掛川市には200以上ののため池がある
これは静岡県にあるため池の約3分の1に当たり
県内で最もため池の多い市である
市内に存在するため池の約40%は江戸時代までに作られたもので
明治時代に約55%が作られた
掛川市の人々にとって水を確保するために古くから
大変な苦労を強いられていたことが分かる
掛川市のため池の多くは谷が入り組んでいる地形を利用して作られ
雨水や川の水をためている
今のような機械が無い時代は人々が力を合わせ何か月も何年もかけて作られた
掛川市北部で最も大きいため池は大池という地名のところにある「大池」で
貯水量は約25万トンにも及ぶ大きな池である
江戸時代に作られたものを元に1947年(昭和22年)度から
20年以上の歳月をかけて整備された池である
今では消防などによる水難救助訓練のほか社会教育施設として
海洋性スポーツや水環境学習活動の場ともなっている
池の周りは公園としても整備され
地域の人たちの憩いの場として多くの人たちが訪れている
田ケ池(掛川市中)は今から400年以上前
当地を治める武士が水が乏しい寒村を救うために作ったため池である
池を守るために地域の人々が苦労した記録も残っている
今も農業に欠かせない施設であるが春になると河津桜が咲き誇り
池には桟橋や遊歩道が整備され地域の人の憩いの場となっている
今 ため池は農業用水の確保をはじめ 防火用水への利用 洪水の調整
生態系の保全 レクリエーション空間 美しい景観の確保など
さまざまな分野で有効活用されている
それぞれのため池には誰もが安心して利用できる様ルールが決まっており
それぞれ池に近くに案内板が設置されていてその詳細が書かれているという
(^。^)y-.。o○
bye-bye (*^^*)