江戸の「ことわざ」面白講座(92)
《江戸っ子の文化》
◆五日の相撲を七日行く
江戸の大相撲(勧進相撲)は一年二場所制で
興行は1778年(安永7年)以後は晴天の十日間であった
それまでは晴天七日間あるいは八日間であった
このことわざは何時頃のことか判らないが五日間である
よほど相撲が好きで
興行前日から寺社の境内に小屋掛けするのを見物に行き
五日間むろん通う詰めて全取り組みに熱中したうえ
興業の終わった翌日の小屋の解体作業まで見に行く
という相撲への熱狂ぶりをいう
相撲の歴史は古く奈良時代までさかのぼるが
現代の相撲江戸時代の勧進相撲から始まる
江戸では興業があると必ず喧嘩が起きたので長く禁止されていたが
1684年(貞享1年)深川永代寺の勧進相撲として再開され
天明・寛政期に谷風・小野川・雷電らが排出され黄金時代を築いた
当初力士は大名家のお抱えだったが興行元がしっかりしてくると
大名から解放されて庶民に支えられた力士が生まれた
相撲は歌舞伎とともに江戸庶民の娯楽の双璧であった
また勝負が「一つ土俵」で決められたので
興行主に分派や相撲技に流派が生まれる余地がなく
力士はひたすら強さ・勝つことが求められた
こうした背景から
「相撲に買って勝負に負ける」
という相撲の深い魅力を言うことわざがうまれた
(^。^)y-.。o○
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