サルメンエビネ (猿面海老根)

 


5サルメンエビネ

 

サルメンエビネ (猿面海老根)

 

夏えびね静寂(しじま)深める山社

 

猿面の花皺悲し夏えびね

 

木漏れ日や隠者好みのえびね蘭    ひだまり

 



4サルメンエビネ




 

山中に生える多年生草本、地上部は冬かれる。葉は倒皮針形で、

 

厚膜質を帯び、縦にひだがあるが比較的に平坦で、下部は広い柄になる。

 

葉の間から花茎を伸ばし、7~15輪くらいの花をつける。

 

海老根(エビネ)に比べると花のつき方は疎らで、1つ1つの花が大きい。

 

萼と側花弁は淡い黄緑色をしている。

 


3サルメンエビネ


萼片3は狭長楕円形、側花弁は広倒披針形で、何れも先がとがり黄緑色。

 

黄色のカブト状の部分は「蕊柱」、下に葯に包まれた8個の花粉塊がある。

 

唇弁は紫褐色で3裂し、側裂片は小さい。中裂片は大きくほぼ四角形。

 


2サルメンエビネ




先端の縁には「ひだ」があり、中央に「とさか状」

 

の突起がある。唇弁の赤味を帯びてしわの寄っているのを、能の

 

「猿面」に見立てたものである。

 

海老根は根の形をエビのしっぽにたとえている。

 


1サルメンエビネ


 

 

サルメンエビネ (猿面海老根)

 

ラン科 エビネ属

 

花期:5~6月  分布:北海道、本州、四国、九州

 

絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 

季語、晩春 (えびね・化偸草・蝦根・海老根 蝦根、藪えびね・)