★遺跡発掘師は笑わない  勤王の秘印  桑原水菜    角川文庫
2019年8月刊行    シリーズ10作め

鬼の手(オーガハンド)の異名を持つ西原無量は今までも数々の遺物を堀当ててきた天才発掘師(ディガー)
無量の休暇に合わせるように依頼された「庭から遺物がでた」案件。どうやら発掘されてはいけないものらしく同僚の萌絵と一緒に高知へ向かう。
銅印には「天皇御璽」と掘られており、刀を持った男に襲われるという因縁を感じる事件に巻き込まれていく。

面白かった!
ただし歴史の中で幕末から明治辺りまでの政治的なゴタゴタは日本史の中でも入り組んでいて分かりにくく、人物もあっちについたかと思えば実はこちらに加勢してといった具合に、私の中で苦手な部分ではありました。
過去の登場人物と現代の子孫との係わり、言い伝え、残すものと消し去るべきもの、利権、矜恃が入り乱れ、映画でも見ている気分になりました。
ラストでとある人物の動向が今後の展開にどう関わってくるのか興味津々です。