雨の日には傘をわすれて | 光と風の中の防波堤で …






琥珀色の液体がはいったグラスの中では、
ゆらゆらと揺らめく陽炎を纏わせた氷塊ひとつ


僕はコクリと喉をならし、琥珀色の液体を流しこむ


躰のなかで生まれた熱い何かが、
僕の思考の鎖をゆるくほどいてゆく


飲みほしたグラスの中では、
ちいさくなって滑らかな氷の玉がカランと笑う


誰からともなく、宴もたけなわを察し顔を見合わす


壁にかけられた眠そうな時計の針も、
間もなく馬車がカボチャに戻る時間を指そうと …


さてと … そろそろ






琥珀色な夜の宴を終えて


僕はひとり、家路へ向かう河川敷の道すがら
川面にこぼれる街の灯のさざめきをみつめる


今宵、天を統べるはプラチナの光湛えし満つる月


本来なら、美しい月のたおやかな光に


水面( みなも )は夢のようにさざめいて …



なれど



今宵、天と地の狭間には低く垂れこめた憂鬱な闇


天より地上のヒカリ見ること叶わず


きっと


月明かりに濡れる地上の可憐な花たちの姿を、
今宵の月も楽しみにしていたんだろうな


きっと


月影におどる生きとし生けるものたちの悦びを、
今宵の月もともに分かち合いたかったんだろうな


そのまなざしもさぞ …


憂いをおびていることだろう





















どうやら明日、空はあいにくな気分のようす


きっと地上のあらゆるものは泪にぬれて輝くだろう


ほころびはじめた庭の花たちもその身をふるわせ、
輝きに満ちた季節を謳歌するだろう


そうして


僕は傘もささず、cameraを片手に庭へ立つ



かれらの姿、そのこころまでも写し撮るために



泪に濡れる地上の可憐な花たちの姿を、
今宵の愁いの月に届けられるように …


光におどる生きとし生けるものたちの悦びを、
今宵の月が分かち合えるように …



振り仰いだ漆黒の闇の向こうで僕を見つめる、
透きとおるような金色の陰を抱いた月に …





















泪に濡れた可憐な花たちを


届けられるように



















cameraが濡れないように … よし






















We’re after the same rainbow’s end 1





















We’re after the same rainbow’s end 2




















We’re after the same rainbow’s end 3





















We’re after the same rainbow’s end 4





















We’re after the same rainbow’s end 5





















We’re after the same rainbow’s end 6





















We’re after the same rainbow’s end 7




















We’re after the same rainbow’s end 8






















We’re after the same rainbow’s end 9





















We’re after the same rainbow’s end 10





















Moon River, wider than a mile:

I’m crossing you in style, some day.

Old dream maker. You heart breaker,

Wherever you’re going, I’m going your way:






















「 雨の日には傘をわすれて 











~ f i n