ある日の朝 8時半頃

私は病院の予約の日で 気持ち足早にホームの階段を下りていた

 

と~ *電車の来そうな気配が*

早足で階段を降りていくと そこそこの人々が列を作っていた

 

*通過列車*のアナウンス

 

な~~んだ通過か~

足の速度を普通に戻し空いている場所を探して 

 

あった!

前から二人目のポジション

自分の居場所がさだまり ホットしている時

一人の若い子が前に出て 電車の来るのを確認している

 

(そんなに前に出なくてもいいのに)

 

私の第一印象でした

ん??何か変わってる子なのかな?

 

それから

    私の目線の追跡が始まった

    何か気になる

     

 

    気になってしかたない

    何か変だよ

こんな風に感じるのは私だけ? 私の思い過ごし?

 

周りを見渡せば皆 思い思いの事をして待っている 

何も気にならないように

何も感じないように

皆 ゆったりその場を過ごしている

 

そうか

私の気にし過ぎか?

思い過ごしか?

シニアの心配しすぎか?

 

皆は何も感じてないもの

普通のときを過ごしているもの

 

~~~*

いつも感じることなのだが待ってるときにはなかなか来なくて

乗ろうとしてるときには 間に合わなくて乗り過ごす

何分のに乗ろうでなく

何分頃の来たのに乗ろう   という私の心持ちのせいか…

そうも思うけど

その辺はいつもアバウト  基本約束に遅れなければよし! としている

~~~*

 

 

あの子は  あの子はどうした?

気になるので そっと目で追う作業はやめられない

 

あそこにいる 

ちがう列の横でまたホームギリギリに立ち 電車のくる方をみている

暗い  暗さしか伝わって来ない

 

まさか飛び込んだりしないでよ  最悪が頭をよぎる

何度も何度も その子は同じ動作を繰り返している

 

通過電車がくる!!

私は一瞬緊張した  ダメ!ダメ! 祈ったひたすらに

 

 

 

 

 

電車は通過していった    あの子は  後ろのほうに  いた  

 

次のは乗る電車

少しだけ時間が止まる

 

次の電車のアナウンスが流れる

あの子は?

 

ホームの壁に目線を落としている  やはり私の思い過ごしだ

そう思っていた時

またアナウンス  *線の内側に下がって下さい*

 

あの子は?

えっ! 

 

又あの動作 ホームギリギリに立っている 

風でも吹いたら 落ちそう

ホントに やばい (やはり周りは無反応)

 

声をかけるべきか 

べからざるべきか

私の思い過ごしだったらと思うと 動けない

 

もうすぐ電車が来る

私はとっさに

左足を一歩前にだし 下半身に重心をかけもしも もしもの時は

手を 足を 洋服の端でもいい  引っ張ろう

そう思って 全身で準備をした

 

その子はまだ立っている   ゴーーーーーー

 

*あぶないわよ*。。。。私

 

*はい*。。。。その子

 

 

思わず出た とっさに出た一声

その子の 透明感のある素直な  *はい*

私の目を見て言った   *はい*

 

電車は定位置につき

人々は吸い込まれていき  私もゆっくり乗り込んだ

 

その子は。。。 その子も乗っている

 

 

時間にしたら どのくらいだったのだろう 凄く長かった

本当の所は わからない その子のその動作に何か意味があったのか

わからない

思い過ごしだったかもしれない

 

でも その子が発進していた何かに 私の何かが反応していた朝でした 

 

   

 

 

 

~またね~