山崎豊子著の未完の遺作「約束の海」を読み終えました。


コロナが蔓延し、家に籠る事を余儀なくされて、仕事家事子育てに追われる中でふと立ち止まることが出来て、光の見えない膨大な時間が始まり、その流れが山崎豊子氏の事を深く知ろうと思うきっかけになりました。


最初に読んだ作品は、華麗なる一族。


一度で良いから伊勢神宮を参拝して志摩観光ホテルに泊まりたいという夢があって、コロナが落ち着く頃であろう時期を予想して志摩観光ホテルを数ヶ月前に予約していたのですが、コロナが予約日直前にまた流行り一度流れてしまい、


それならまた落ち着くまでのその間にそのホテルが舞台になった華麗なる一族を読んでおこうと思ったのです。


小説で全5冊の大作は読めるのか不安でしたが、読み進めるともう映画作品を鑑賞しているかのように文字が映像化されどんどん読み進められてしまうのです。


※山崎豊子氏の作品は、私には難しい漢字とわからない単語が多くて、携帯で調べながらの読書でしたがそれでもそのわからない事を調べる作業も楽しみの一つになってました。


6年かかりましたが、図書館で次から次に借りて返してを繰り返して、ほぼ全作品を読んできて思う事は、


山崎豊子氏に生前お会いしたかったという思いです。


もう少し自分が早く山崎豊子氏の作品の素晴らしさに気付いていればと悔やんでも悔やみきれない思いがあります。


すごく強い女性という印象があります。


私の中では憧れと尊敬と癒しです。


結婚と同時に始まった同居や仕事や子育てに追われていた自分。頑張りすぎて余裕がない孤独な私を、現実逃避させて癒しを与えてくれた作品群。


コロナが落ち着き、志摩観光ホテルに宿泊し、伊勢神宮を参拝。


その後、山崎豊子氏のお墓がある大阪の藤次寺に行き墓前に感謝を伝えることが出来ました。


感謝の内容は山崎豊子氏に向けてなので、こちらでは割愛しますが、


山崎豊子氏が生きている、生きていたこの国はとても素晴らしいと思えました。


それが、未完の作品「約束の海」に、


(P.367プロット部分になり、作品に収まってはいないのでこれを山崎氏が伝えたい内容として残しておきたかったかはわからない。)


同じ海軍の中でも秘密裡に考案され、訓練されたという特潜艇は特攻船(人間魚雷)も同然のように思えた。軍隊も、そして今も、前線にいる人間を犠牲にする_。


この一文を読んだ自分は何か使命を託された一人になったような錯覚がありました。


この作品が未完であるが故にどう解釈されるのか山崎豊子氏を愛するファンの間で論争が起きてしまうような気がしてなりません。


それは、聖書の解釈の違いでキリスト教内で分裂が起きるくらい、世界中の人類が神を一括りにしないくらい。


これは未完であることが、山崎豊子氏の最後の平和へのメッセージなのかもしれないと思いました。


山崎豊子氏の作品はいつも弱い者に寄り添い、でも少しあなたも考えてくださる?というような、自らの意見を押し付けない。言い切らない。あなたが主人公ならどう生きたか?という余白を残しておいてくれる。


それが私にはとても心地よいのですが、ただ読んだ責任も伴う事になり、どう生きるのか?を考えると共に、山崎豊子氏の天才的な頭脳で導き出す的確な文章は、与えられた使命の責任感と重圧を共有するような息苦しさを感じる事もあります。


ただ、それが心地よく、自分は山崎豊子氏の奴隷になりたいくらいに、山崎豊子氏に依存して文章が脳内を支配して、ドーパミンがドバドバ出てしまいます。


※私はドMではありません笑


私が好きな作家はもう一人いて代表作64などの横山秀夫氏。山崎豊子氏と同じく元新聞記者でもあり、こちらも私がドーパミンドバドバ系の文章力でございまして、


未完の作品に手を付けるなら、私は横山秀夫氏に続きを書いてほしいです。


本当に山崎豊子ファンには、横山秀夫氏を薦めたいですし、


横山秀夫ファンには山崎豊子氏を薦めたいですし、


どちらもファンならお友達になりましょう♪


熱く語りたいです❗️


最後に、


自分の子供の名前に海が入っていて、自分の中で気に入っていたのですが、


約束の海


の海という事でさらに気に入りました。


約束の海を子供にも読ませたい。


平和とは何かを一緒に考えたい。


それが私の使命だと思います。


そう思える事が、とても幸せな人生を歩めていると確信させてくれた山崎豊子氏に感謝。合掌。