今日の一冊♪
会計をやっている友人に「経営者としてやっていくなら、絶対に読んだ方が良いよ」とオススメされました!
私は関西出身なので、「富士そば」というお店に全く馴染みがありません
お店自体を見たこともありませんし、食べたこともありません。
それでも、この本を読んで思ったのは「こんな職場で従業員として働きたい」「こんな経営者になりたい」「客としてぜひこのお店に行ってみたい」ということ!
「従業員・経営者・お客さん、全てが満足できる、そんな環境があるんだなぁ」と脱帽です。
私はブラック企業に勤めていましたが、そこの経営者はあまり良い経営者とは言えませんでした
何人もの従業員が「仕事は好きだけど、この人の下ではやっていけない」と悪態をついて辞めていくような環境でした。
そこは、私が勤めた4年の間でも、20人近くが入っては辞め、入っては辞め…
仕事を覚えた頃には、職場環境の悪さを実感し、辞めて行く。
残された従業員は教えた時間と手間が全て無駄になる上に、仕事の負担は減らない。
無理もありません。彼らが辞めていく理由は、従業員全員が痛いほど理解できますし、引き止めることもできませんでした。
その職場に、とても感じの良い女の子が働きたいと面接に来たことがあります
受け答えもハキハキしていて、理解力もあり、「この子と働きたいな」と思わせる本当に素敵な子でした。
あまりに良い子だったので、私は社長のいないところで「実はね、ここの職場は良くないの。従業員全員が辞めたいと思っている。貴女は頭が良いから、もっと良い職場を探した方が良いかもしれない。それでも来てくれるなら本当に大歓迎する。貴女にも職場を選ぶ権利があるから、私の話は現場の声として参考程度にしてくれれば良い。」と伝えました。
その子は驚いていましたが、「そうとは知りませんでした、聞けて良かったです。」と言い、結局働きには来ませんでした。
「現場の声」と言うのはすごくリアルなんです。
実際に、その職場は「この職場大好き!」「本当にいい職場なんだよ!」と胸を張って言える環境ではありませんでしたから
私が職場を決める判断基準として「職場の雰囲気」や「現場の従業員の様子」はとても重要視しています。
私は1度我慢ができなくなり、社長に怒鳴り散らしたことがありました。
「入ってきた子が長く続けられる環境を作りたい」「従業員の休みが確保できるようにしたい」「あなたが決めたプロジェクトなのにあなたがやらなくてどうするんですか?」と、思いつくままにワーッと言いました
※衛生管理のプロジェクトを社長の提案で始めたが、従業員が管理に神経を使っている中、社長自身が検査を無視したり立入禁止区域に部外者を入れたりして従業員らの努力を無駄にした…。
従業員みんなは仕事がとても好きで、責任を持って手を抜くことなく取り組んでいましたし、みんな真面目だったからこそ、社長はそれが気に食わない様子でした。
そういった訴えを何人かの従業員もしていましたが、結局は聞き流されてしまい、環境が改善することはありませんでした。
職場を辞めた今は、その経験も反面教師となっています
私の周りにも、個人事業から企業まで、いろんなタイプの経営者の友人がいます。
その中でも本当に良い経営者というのは、会社の大きさや収入に関わらず「心から誰かのことを考えている」人だと感じます。
だからこそ良いサービスができるし、心遣いが行き届くし、またこのお店に来ようと思ってもらえます。
もちろん商売ですから、善意だけでは成り立ちません。
それでも、「必要な時に必要なものを差し出せる人」は、信頼され支持され、さらに良いサービスへ繋がる、という「好循環が生み出せる人」です。
それがお客さんであっても従業員であってもそこは同じ。
従業員は「元気に働ける職場」「労働に見合った対価が得られる職場」を必要としているし、お客さんは「良いサービス」「良い商品」を必要としている。
そんな場所を作れる人に私もなりたい、と思わせてくれる素敵な一冊でした
今度関東に行ったら、絶対に富士そばに行こー!!!