神谷まゆは、スタスタと歩いてくると、階段のそばでオープントゥパンプスをぬぎ、ライトベージュのストッキングに包まれた足で階段をのぼった。
続く安城アンナも裸足になり、階段をのぼっていく。
新島は紫のサングラスを外して男たちを見ると、
「東野は日本刀を携帯して俺の護衛をしろ。今田は運転してくれ。港区に向かう」
と、言った。
数分後、新島たち三人は、小さく揺れる裸電球の下で、座り込んで話をしていた。部屋の広さは2畳ほどである。
新島は、妙に凄みのある劇画のような顔で安城アンナを見て、
「お前アンナあれや、今、世間で騒がれとる舌切り連続殺人の3人目の犠牲者、
明日花キララ(本名・坂口美咲25歳)を、風船の会に頼んで殺したりしてないよな?」
と、きいた。
そして、懐から取り出した回転式拳銃(ニューナンブM60)の弾倉を開いて床に置き、
「見てみい、実弾が2発入っとるやろ。1発はお前の分だ。
俺…お前殺して死んだろおもて来たんや」
と、言った。
安城アンナは、表情を変えることなく、静かに手を伸ばして新島の回転式拳銃を取ると、弾倉を元通りセットした。そして、