「いっ、いらないっす」
と歯を見せて苦笑いをした。
浅倉は、寂しげに笑うと、
「ま、食わんだろうな」
と、呟き、焼きネズミを食べ始めた。
よく噛んでいくうちに浅倉は、意外な目をして、
「む!…おぉ」
と唸り、その味に舌づつみを打った。
ミメットは、目を細めて微笑する。
浅倉の、こういう所も好きなのだ。
不意に浅倉が、ぎらついた目で公園の入り口を見て、
「来たか、待っていたぞ」
と、言いながら串を捨てると、ポケットから紫色のデッキを出して歩いていく。
やがて、背広姿の高見沢と蛇柄のシャツを着こなした浅倉威が対峙した。
高見沢は、懐からカメレオンの紋章が刻まれたデッキを出して、
「おい浅倉、Dr.ヴィムが仕切るようになってから俺の出番が少ないじゃないか。
ようやく仮面ライダーベルデが主役の番組が制作されたというのに序盤で海堂とかいう馬鹿を痛めつけただけでもう半年が過ぎちまった」
と、愚痴を言った。
浅倉は、そばに駐車してあるバイクのミラーに紫色のデッキをかざしてベルトを装着すると、
「誰が仕切ろうと知ったことか。戦えればそれでいいんだよ、俺は」