子供のころの記憶に、叱り、嘲笑い、謝る、しかなかったみたい。
先生に叱られ、クラスに嘲笑わせて、親戚に叱られ、謝らされた。

小学校のころ、特別な生物実験の授業があった。
僕は蛙を掴って、ナイフ?で、その皮膚を切って、部位の名前を確かめた。
褒められると思ったが、クラスメイトたちは下がった。
こぼれた言葉は、「こわい」と「きもい」だった。
そして僕にあだ名ができた、人殺しだと。
実際は、蛙殺しのはずだけどね。

中学のころ、もっとましになると思ったが、何も変わらなかった。
一番有名なのは、僕が最上階から跳び降ろしたことだろう。
あれは僕が作ったバンジージャンプ機の実験だけど、みんなは「まだ諦めてはいけない」と叫んでいた。
おかしいよね。
諦めたい人生を壊したのが、みんななのに。

高校生になって、初めて光と出会った。
それは、その桜の木の下に通りかかったときのこと。
いつも花が咲いてる桜の木の上に、笹があった。
わたしもかれみたい、つよいひとになりたい
僕には、憧れるほどの相手がない。
でも、僕は、誰かにそう言われたい。

結局、姉さんに手伝われ、僕は生物学科から卒業したあと、探偵になった。
事件を解決してると同時に、僕はあの笹を書いた人を探していた。
あの笹は、ずっと僕を支えてくれたから。

そして、やっと見つけた。