「以上、記録しおいてね。」
影は笑って、そしてやなとホタルに見つめる
「どうするつもり?」
「影…ちゃん。」
「うん?」
「ごめん!」
「え?」
「忘れてしまって!」
影の目線は、少しやさしくなった。
「大丈夫だよ。僕も、君と同じなんだから。」
ホタルは微笑んで、そして再び、真面目な顔をする。
「君は、牢に行くべきだと思う。
「けど、私が生きてる限り、私はずっと君を待ってる。」
影は驚いたが、心の底から、温もりが広がる。
「ああ、行ってくる。」
影は立ち上がって、警察と一緒に離れた。

そこに、祐也が待っていた。
「ホタルさんにあんな風に泣かさせて、俺はお前を許せない。」
影は笑い、そして振り向く。
「ホタル、行ってきます。」
「うん。影ちゃん、大人しくしてよ。
「え?祐也さん、どうしました?」
影は祐也とすれ違い、小さな声でささやく。
「祐也さん、影は先に失礼します。」
影が離れたあと、祐也は怒って、二人の隣に来た。
「祐也さんは影のことを怒ってるのですか?」
「ホタル、呼び捨てしませんか。」
やなは笑って言う。
「え?いや、でも…?」
「一緒にいる時間はより長いのに、影には呼び捨てで、こっちはさん付け?」
「それは…違う。影ちゃんは妹だし、祐也さんは友達だ。」
「友達ね…ふふ、じゃあ帰ろうか。」
やなはかわいい笑顔で言う。

そのあとやなは、綿たちはすでに自由になったと知った。
忙しかったので、誰もやなに報告しなかっただけ。

「ねぇ、やなちゃん。結論は?」
「もう。懲りてない子ですね。」
「いろいろあったよな…色んな人に迷惑かけた。」
「はい。しかし、影くんが持ってる感情だけを話すと…」
「と…?」
「やきもちも愛情のひとつ?」
「やき…もち!?」