「あの人は、いないはずの人。」
ホタルの言葉を聞いて、みんなは戸惑っていた。
「また問題が増えてるの、なんで。」
やなが浮ついたころで、祐也は次の悪い情報を持ってきた。
「真田さん!」
祐也は息を荒らして走ってきた。
「安倍家は動き始めました。」
安倍家と賀茂家は、人々の不安を煽った。
そのせいで、暴動は再開。
やながなんとか解決した状況は、再び訪れる。
「賀茂…?」
「安倍兄妹が天羽家に来た時、隣にいた男が賀茂家の当主です。」
「賀茂浩と安倍さんたちは仲がよさそうです。黒沢さんも彼と知り合ってるはずです。」
篁と祐也が説明してあげた。
「冷静な人に見えますが、どうして光に協力してこんなことを?
「仕方ない、犯人を捜すのと同時に、こっちの問題も何とかしなきゃ。」
相手は手怖い安倍家。
やなに残されてる駒はわずか…
「やなちゃん、電話。」
ホタルは携帯を、やなの手の上に置く。
「やな。」
この声は…皇楽華?
やなは急に、反応に困る。
「どうかしましたか?」
「あいつらバカなことをしてるよね?」
「はい。」
「皇家は手伝えるけど、力がちょっと足りないと思う。」
「はい。」
「だからその……アイドル?に協力してもらおうと思って。」
「ひなちゃん?」
「そう、どうかな?手伝ってもらえる?」
「できると思います。この前も手伝ってもらいましたし。」
「じゃあ彼女に皇家まで来てもらう、この件はこっちが扱う。」
皇楽華はすでに赤蝶から、やなの不幸を聞いてた。
それ以上に、やなの性格を知ってる。
「私たちに任せて。」
「…はい。お願いします。」