その秘密会合は都内某所の料亭で開かれていた。
「で、どうだったんですか、北朝鮮の反応は」
偉そうに口火を切ったのは、菅地味男官房長官である。
「どうもこうも、えらい剣幕でしたわ」
そう答えたのは、時の人、ガマガエル飯島である。
「へえ、そんなに怒ってましたか」
どんなときでもすっとぼけていられるのがアベっち首相の得意技である。
「怒るの何の、ってレベルじゃないですよ。ありゃ本気ですな」
「そうですか・・・やっぱりまずかったですな・・・」
「まずいもなにも、本人たちが公表しちゃうんだから、政府の預り知ったことじゃないですよ」
「報道統制は敷けなかったんですか。これは内閣官房の失策ですよ」
「まずいよなあ、やっぱり。
で、敵さんの言い分はどうなんですか?」
「それがですね、『今度あいつを南極大陸で見かけたら、核弾道ミサイルを南極にぶちかます』って脅しですよ。まいったなあ」
北朝鮮の核ミサイルは日本をはるかに超えて南極大陸にまで射程距離を伸ばしているらしい。
「でも、彼はもう南極には行かないでしょ。ほかの仕事も引っ張りだこのようだし」
「そうですね。その点は大丈夫だ」
「しかし困ったもんだ、とっちゃんボーやにも。そんなに菅野美穂がいいかね」
どうやら話の本題が見えてきた。北朝鮮のとっちゃんボーやは菅野美穂にゾッコンらしい。
「そりゃいいですよ。私なんか、サントリーの角ハイボールって決めてますからね、家では」
「ここにも置いてんじゃないか、・・・おい女将、サントリーの角ハイボール持ってきてくれ」
「いいですよね、菅野美穂は。昔っからいいが、今もいいね」
「うん、いい」
三人はしばし、菅野美穂話で盛り上がった。国家の一大事とは概ねこんな調子で決められるものだ。
「で、善後策ですが、どうしましょうか」
「そうですね、そろそろ代替案を提示しないと。日本海への短距離ミサイルは、早く回答せよ、っていう催促ですからね」
「だって、そんなこと言っても、菅野美穂は差し出せんでしょ。堺くんの命の保証はいいとしても、菅野美穂は出せんよ」
「そうですよね。国民の理解が得られませんよ。なんで菅野なんだって話になる。参院選は戦えない」
「確かにな。菅野は出せん」
当たり前じゃ、菅野美穂を守れ!
「では、誰かほかに案はあるかね、官房長。選挙に関することだから、石破六三郎幹事長とも調整しておいたほうがいいぞ。あいつは料理にうるさいだけじゃなく、戦争ごっこも大好きだからな」
「その幹事長からですね、越前ではどうか、っていう話がありまして」
「越前?知らんな。角栄さんの孫か何かか?」
「いや、そうではないようですが、こんな感じの子です」
といって、官房長官は一枚の写真を取り出した。
覗き込むアベっちとガマガエル。
「ほー、いいじゃないか。これなら菅野美穂に引けを取らん。いや、それ以上の逸材かもしれん」
「そうですね、先方の『一見地味そうに見えるが、よく見るとそれなりに美人で、ポスターで映画に出せるレベル』っていう条件にぴったりだ」
「その点は確認済みです。ポスターだけで映画出演の実績もあるようです」
「なんだ、探せば逸材はいるもんだな」
「これで一件落着か!ハハハ、めでたしめでたしじゃ、ささ、のめのめ、角ハイボール!女将、追加だ!」
・・・
・・・
つづく (こういう扱いが一番やばいと思いますよ、事務所的に、いや国際紛争的に)
※今朝、伊賀大介さんという方をTVでお見かけしました。だから何、って言われても困りますが・・・