さて、すっかり越前さんの「声」にやられてしまった私。何度も何度も「はらちゃん」を見返します。
「・・・行きますよ、おまけのはらちゃん・・・」
こーいうのがたまりません。エラそうに主導権を握っているようで、でも甘えているようで、っていう感じに、多くのオトコは、ぐにゃ・・・っとなってしまいます。
越前さんの声はいわゆる美声とは違うかもしれません。美声といえば共演の薬師丸さんの方がそうかもしれません。あの方の「W悲劇」あたりでの美声には、これはまたこれで当時随分やられたものでした。
でも越前さんのそれはその類とは違う。
どこか孤独な感じもします。それも奥底深いところでの孤独とか、悲哀とか、侘しさとか、儚げとか。
発しているコトバの向こう側に、救いを求め、声無き声があの声になっているようなところを感じるのです。
そこが、ちょっと薄幸そうな越前さんの面影と重なるのだからもういけません。
・・・
いつもちょっと寂しそうですよね、越前さん。一体何がそんなに寂しいの?周囲はみんな言っています。結構可愛いのに、って。
そうなんです。この感覚もまたよい。
見過ごしてしまいそうなんです。実際に越前さんが近くにいると、きっと見過ごしてしまう。色白で綺麗な髪で、おとなしくていいなとは思うんだけど、飲み会にはあんまり来ないし、来ても端っこで静かだし、お酒飲まないし、話しかけてもニコっとはしてくれるけど話が盛り上がるわけではないし・・・
そのうち飽きてしまうのです。もっとノリのいい、酔わせれば誘いに乗ってきそうな、そういう方面の女性に、オトコは手っ取り早く向かうもの。
そんなことが幾度も重なっていくうち、いつしかオトコどもから忘れられてしまうことに慣れてしまった越前さんは、きっとどこか寂しそうな雰囲気が似合うようになります。
いますよね。せっかくなのになっていう感じの子。でも付き合うってところまではいかない。だって乗ってこないから・・・
いるんだよな。
「・・・行きますよ、おまけのはらちゃん・・・」
越前さんはマンガ世界から現れたこのオトコだけにはこんなセリフを吐けるのです。自分から誘うなんて現実のオスになどできるはずがありません。マンガ世界のはらちゃんへの、このセリフだけで精一杯です。もう越前さんはいっぱいいっぱいです。
いいです、ホントいいです。こういう子。
お前、ホントかわいいな、って言ってやります。
・・・
あー、どうもまた越前さんに埋没し過ぎてしまったようです。
そんなこんなで、私はきょうもせっせと「はらちゃん」を見返しています。セリフ覚えてしまうくらいです。
・・・
つづく。
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