いつものディズニーのキレは感じなかったが、普通に面白い一作

 

「ストレンジ・ワールド もうひとつの世界」は「ベイマックス」などのドン・ホール監督によるアニメ映画。ジェイク・ギレンホール、シャブーキー・ヤング=ホワイト、デニス・クエイドらが声の出演をしている。

 

ストーリー:サーチャー・クレイドの父、イェーガー・クエイドは伝説的な冒険家だった。山に囲まれた国アヴァロニアで山の向こうを目指して冒険を続けていた。しかしある日、行方不明になってしまう。その冒険のさなかにサーチャーは光る植物を見つける。「パンド」と名付けられたその植物は電気を発するため、エネルギー源として重宝された。サーチャーらパンド農家のおかげでアヴァロニアは大きく発展した。しかしある日、パンドが力を失ってしまう。

 

悪い映画ではなかったと思います。

 

それなりに面白かったんですが、なんだかちょっと物足りなかったなっていうのが正直なところでした。いや、いいんですよ。アヴァロニアがパンドの発見によって発展していくところとか説得力があるし、それによって冒険があまり重要視されなくなっていくのも価値観の変遷が見られて面白かったと思います。

 

終盤の展開も「ああ、そういうことだったのか」ってなるし、割と良かった気がするんです。

 

が、何かこう、もう一歩ほしいな、ってところが多くて、その最後の一歩がことごとくなかった印象でした。

 

何も考えずに世界観にはワクワクできるし、冒険も楽しいんですけど、妙に乗れなかったんですよね。

 

何でだろう。って考えてみたんですが、やっぱりキャラクターがあんまり合わなかったんだろうと思います。キャラクターデザインかな。ちょっと全体的にもっさりしていて、あんまりかっこいいって思えなかったんですよね。サーチャーもその息子のイーサンも、父イェーガーも、外見があんまり好きになれなくて。その後冒険で出会うものたちもあんまりワクワクしない感じでした。

 

これはもう好みだと思うんです。だから仕方ないんだけど、どこか一歩引いた感じで観ちゃったなってところがありましたね。

 

あと、主人公たちの内面も結構ちゃんと描いていたと思うんですが、なんか納得できなかったですね。これは多分登場の時と終盤とで結構違った人に見えちゃったところが原因だと思います。登場の時は印象に残るように、より誇張してキャラクターを描くので、仕方ないんですが、その極端さが突然鳴りをひそめた感じがしちゃいました。

 

と、割とネガティブな意見ばかり書いていますが、ベースは普通に面白いです。脚本も隙がないというか、世界観から結末までちゃんと見通して書いている印象でした。

 

ただ、いつものディズニー映画と比べると心に迫るものが少なかったなってところがあったので、ちょっと個人的に評価が低めになってしまったんだと思います。

 

普通には楽しい一作ですので、興味があったら観てみるといいと思います。

 

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