面白いし、他の県のものも観てみたいと思う良作

 

「翔んで埼玉」は魔夜峰央さんの同名漫画を原作とした実写映画。「テルマエ・ロマエ」などの武内英樹監督の最新作であり、「ヒミズ」などの二階堂ふみさん、ドラマ「風林火山」などのGACKTさんのダブル主演。

 

ストーリー:埼玉県に住む愛海は結納のため、父の運転する車で都内に向かっていた。そんな中、ラジオから埼玉の都市伝説についてのドラマが始まる。その都市伝説によると、埼玉がかつて迫害を受け、都内に行くには通行手形が必要だったという。このラジオドラマは、埼玉の地位を高めた麻実麗の物語だった。

 

面白かったです。
2017年に公開された「劇場版 お前はまだグンマを知らない」みたいな内容なのですが(まあ原作的には「翔んで埼玉」が先)、こっちの方が豪華に予算を使っていて、色々すごかったですね。
ただ、まあどっちが良いというわけではなく、「グンマ」は謎の感動がありますし、優劣をつけるようなものではないと思います。個人的にはどっちも好きだ!

まず、GACKTさんと二階堂ふみさんが魅力的ですね。面白い。GACKTさんはこんなに演技できたのね、というような堂の入りっぷりで、失礼ですが驚きました。

まあぶっちゃけ関東以外の人にとっては「何のこっちゃ」というような内容ではあるかもしれないですし、実際埼玉や東京についてある程度知識があった方が楽しめると思います。ただ、想像でしかないですが、日本全国どこでも地域同士で多少のライバル意識みたいなのがあると思うので、ある程度共感できるところはあるのかなと思います。

この映画の面白いところは、恐らく観る場所によって観客の反応が違うことですね。埼玉の人が多いところで観ると、笑いどころがきっと違うでしょうし、割と作中で重要な位置を占めている千葉や群馬で観たらまた反応が違うでしょう。
知り合いが池袋で観たと言っていましたが、良い位置だと思います。

この作品が割とヒットしているので、もしかしたら類似作品も作られるかもしれないですね。特に今作の場合、未完の原作を随分膨らませているので、続編というか違う場所での作品も作れると思います。個人的には結構面白そうだなと思うので、そういう他の県のバージョンも観てみたいですね。

どうでもいいけど、東映作品が久しぶりにヒットしていて嬉しいです。

多少難を言えば、もう少し埼玉に行きたいと思うような場所が出てくれば良かったのですが……。まあそれすらも「ない!」っていう感じで埼玉を紹介しているので、あえて出さなかったのかな。

エンディングがはなわさんの「埼玉県のうた」というのも良かったです。ラストまで笑えて、しっかり楽しめる良質なエンターテインメントでした。


デートとかで行っても楽しい映画(出身地によるかもしれないけど)だと思うので、オススメです。

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