スポーツもの、恋愛もの、友情ものとして全て及第点な作品

 

「春待つ僕ら」はあなしんさんの同名漫画の実写映画化作品。「僕だけがいない街」などの平川雄一朗監督の最新作。「青空エール」などの土屋太鳳さんが主演し、「君の膵臓をたべたい」などの北村匠海sさんが共演している。主題歌はウカスカジーの楽曲「Anniversary」を土屋太鳳さんと北村匠海さんの期間限定ユニットTAOTAKがカバーしたもの。

ストーリー:春野美月は小学校の頃からなかなか友達を作れない女の子だった。そんな頃、近所のバスケットボールコートであった、強いあやちゃんが憧れだった。その思い出を忘れられず、高校はその近くにし、バスケットボールコートが見える喫茶店でアルバイトをしている。しかし、高校生になってもなかなか友達が作れない美月。今日もアルバイトに勤しんでいた。そんな美月がアルバイト中に急にバスケ部のイケメン四天王と呼ばれる宮本瑠衣に呼び出される。なんでも次期キャプテンの竜二が美月に告白したいということだった。驚きつつも店外に出た美月だったが竜二が本当に好きだったのはバイト先の先輩のナナさんのことで、散々な罵声を浴びせられる。怒る美月だったが、同じクラスの浅倉永久が名前を覚えていてくれたことから、バスケ部イケメン四天王と仲良くなり始め……。

 

面白かったです。
まあ抜群に面白かったわけではなかったのですが、観て損したとは思いませんでした。十分に楽しめる作品だったと思います。ってめちゃくちゃ偉そうですが。

スポーツものと恋愛の融合って感じで、土屋太鳳さんが出ていた「青空エール」を思い出す内容ではあるのですが、こちらの方が恋愛に寄っていたかな、と思います。どっちが良いってわけではないのですが、今作はかなり強い恋のライバルが出現するので、恋愛模様がメインになっていきますね。

で、他の恋愛ものとどう違うかって言うと、一番の特徴はやっぱりイケメン四天王(すげぇ恥ずかしいな、この呼び方)でしょうか。いや、まあこういうイケメン四天王的な存在が出てくる作品は結構あると思うんですが、今作では美月と彼ら、そして彼らの中での友情も描いているんですよね。これが意外とちゃんと描かれていて、友情ものの青春映画としても楽しめる内容になっています。

恋愛もの、友情もの、そしてスポーツものとして楽しめるので、それぞれのジャンルが好きな人が一緒に行っても楽しめますね。

一方でこれが弱点でもあって、どれも面白いんですけど、突き抜けてはいないんですよね。残念ながら。まあ2時間の映画でそんなに全部できるはずがなくて、当たり前なんですけど。
ただね、ここは言っておきたいところなんですが、その中で中途半端ってレベルではなく、それぞれそれなりに面白いところまで持っていっているのはすごいと思います。
この3つの要素が原作でも大事だったことは想像がつきますし、上手く入れ込むのはなかなか難しかったと思いますが、それを上手くやってのけているのは、評価されていいと思うんですよ。

まあとはいえ、上手くやってるから良かったってのも変な話なので☆3つかなぁ、って感じですね。連続ドラマとかの方が合ってそうな題材なのかも、とは思いました。

キャラクターは割とそれぞれ魅力的だったのですが、個人的には恋のライバルとなるキャラクターがあまり魅力的に感じられず。バックグラウンドとか悪くないからもっと魅力的だったら良かったのに、とは思います。

そんなこんなで割と面白いんですが、突き抜けてはいない作品でした。登場人物はみんなかっこいいし可愛いから、それだけでも楽しいとは思います。青春感もあるしね。

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