何も考えずに観るには最適の一作

 

「ジョニー・イングリッシュ アナログの逆襲」はドラマ「Mr.ビーン」などのローワン・アトキンソンが主演するスパイ映画のパロディシリーズ「ジョニー・イングリッシュ」の3作目。監督は本作が監督デビューとなるデヴィッド・カー。「007 慰めの報酬」でボンドガールを演じたオルガ・キュリレンコが共演している。

 

ストーリー:イギリスの諜報機関MI7がサイバー攻撃を受け、エージェントの情報が全て漏洩してしまった。そこでイギリス政府はエージェントとして引退していたジョニー・イングリッシュを呼び寄せる。彼はスマホなどを一切持たず、全てアナログで解決しようとするが、ジョニーの行くところはトラブル続きで……。

 

面白かったです。
結構笑ったし、楽しめました。ただ、笑いの方向がちょっと力技な感じがするので、合わない人は結構いるかもしれません。どストレートなドタバタコメディーって感じで、面白いんですが、後半ちょっと飽きてしまうところがあります。

あと、主人公がやりすぎなんですよね。シリーズの他の作品を観ていないので、これがこのシリーズのベースなのかどうかわかんないんですが、引き起こしちゃうトラブルが「ちょっとしたやらかし」をはるかに超えてて、結構びっくりします。
これが合うかどうかによって結構評価が変わるかな、って感じでした。

個人的には力技の笑いは嫌いじゃないんですが、好きってほどでもないので、あまりに続きすぎるとちょっとダレちゃうってところはありますね。

ただ、今回のコンセプトである「アナログ」で突き進む感じは結構面白かったですね。相手がインターネット経由で情報を得ようとしてもデジタルなものは何もないぜ!って展開とかはなかなか痛快だったと思います。スパイ映画もののパロディーとしても結構ネタが豊富にあって、その辺も面白かったです。まあ多分もっと色々スパイ映画を観ていた方が元ネタとかわかって面白かったんだろうなぁ、とかは思いますが、それでも十分楽しめました。

何だろう、ちょっとノリが古いけど漫画の「ハーメルンのバイオリン弾き」の最初の頃みたいなんですよね。ってわかるわけないか、こんな例え。ニッチすぎる。
どういうところが似てるかって言うと、困ったところをギャグの力技で解決しちゃうってところですね。そんな展開でOKなの!?って思わなくもないんですが、逆にくだらなすぎて笑って許しちゃうような、そんな感じの作品です。

だからまあ緻密なものを求める人は絶対合わないと思います。

けど、そうじゃない人にとっては面白い作品だと思いますし、多少飽きるところはあっても、楽しく観られる一作だと思います。何も考えずに観るには最適の映画です。

シリーズの他作品を観ていなくても僕は楽しめましたし、楽しめると思います。

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