子どもの頃に観たら色々考えるのではないかと思える一作

 

「それいけ!アンパンマン かがやけ!クルンといのちの星」は人気アニメ「アンパンマン」の映画化30作目の作品。ゲスト声優として女優の杏さん、お笑いコンビのアンジャッシュが出演している。今作からドキンちゃん役は亡くなった鶴ひろみさんから冨永みーなさんに交代している。

 

ストーリー:アンパンマンの住む街では、年に一度の「星祭り」が行われようとしていた。みんなはその準備に大忙し。この星祭りの時期には、いのちの星からたくさんの星が降り注ぐのだ。一方、ばいきんまんはアンパンマンを倒すべく、たくさんの発明品でアンパンマンを襲うが、ことごとく返り討ちにあってしまう。使えなくなってしまった発明品のロボットは全て宇宙のどこかにつながっているワープホールにゴミとして捨てられていた。ある日、そのワープホールからクルンという元気な子どもが現れた。ばいきんまんと共に行動するクルンだったが、次第にアンパンマンたちとも知り合っていく。そんな中、いのちの星が真っ黒になって各地に降り注ぐ現象が相次ぎ……。

 

面白かったです。

うん。何だろう。シンプルにちゃんと面白かった
僕は大人1人で行くというかなりアウェイな状況での鑑賞だったけど、それでも十分楽しめました。後ろに子どもが座ってて、「僕の頭が大事なところを隠さなければいいのに」とは思ったけども。

まあ、この作品、ゴミ問題を割とちゃんと扱っているんですよ。
もちろん大人の観点から言えば、もっと描くべきところはあるんだろうし、浅いと言えば浅いのかもしれません。ただ、子ども向けの作品で、描く内容としては非常に示唆に富んだ良い脚本だったのではないかと思います。

僕はもちろんもう子どもじゃないからどう受け取るかはわかんないんだけど、小さい頃にこういう作品を観て育ったら、色々考える子どもになるんじゃないかな、って思いました。

アンパンマンに倒されたロボットの末路とか考えたことなかったしね。大人にとっても「なるほど」と思わせる内容で、しかもそれを上手く物語の根幹に組み込んでいるなぁ、と感心させられました。


30周年という節目の年だったので、一瞬しか映らないキャラクターが大量に出てくるんですが、なんかそれを含めてアンパンマンという作品がいかに長年愛されてきたのか、というのを感じさせて、個人的にはそこも感動的でした。

特に何か不足している部分があるとか、そういうわけではないんだけど、上映時間が短いため、意外とあっさり終わっちゃった感はあります。けど、そりゃ子どもたちが飽きずに見るためには、そりゃ長くなんて上映できないよね。って思いますけどね。

僕がいた回では、最初から最後まで大体の子はすごく集中して観ていたと思いますし、子どもたちをそれだけ夢中にさせる作品があるんだってことを体感する意味でも映画館で観て良かったなぁ、と思う作品でした。
まあもちろん歩いちゃう子とかもいたけど、そんなのはあまり気にならないですよ。
もしそういう子どもの振る舞いが気になる人は、さすがに映画館では観ない方がいいとは思うけど。(というか、そんな人はアンパンマンなんて観ないのでは)

そんなわけで、お子さんが観たがっていたら、連れて行ってあげると良いと思います。

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