序盤は若干もたるものの、面白いと言える一作

 

「ハン・ソロ スター・ウォーズ・ストーリー」は「スター・ウォーズ」シリーズのスピンオフ作品「アンソロジー・シリーズ」の第2作。「エピソード4」の10年前、人気キャラクター、ハン・ソロの過去が描かれる。監督は「ビューティフル・マインド」「ダ・ヴィンチ・コード」などのロン・ハワード。主演は「イノセント・ガーデン」などのオールデン・エアエンライク。「スリー・ビルボード」などのウディ・ハレルソン、「ターミネーター:新起動」などのエミリア・クラークが共演している。

ストーリー:惑星コレリアでは孤児であるハンが恋人のキーラと共に脱出計画を練っていた。しかし、すんでのところでキーラだけが捕まり、コレリアに残されてしまう。ハンは帝国軍に入隊し、いつかコレリアに戻ってキーラを助け出すことを決意する。帝国軍で戦場にいたハンは「大尉」と呼ばれるトバイアス・ベケットという男と出会い、彼の仲間になろうとするが……。

 

面白かったです。

すごい偉そうですが、よく頑張ったなぁ、と思いました。「ハン・ソロ」は人気すぎるキャラクターなので、結構映画化大変だったと思うんですよ。しかも、正直、過去の話ってそんなに観たい題材でもないですしね。過去ってことで制約も多いし、めちゃくちゃ大変だったのではないでしょうか。そんな中で、ここまで作り上げたことに、まず敬意を表したいと思います。

アメリカでめちゃくちゃコケちゃったのが残念ですね。まあこれは本当に前作の「スター・ウォーズ 最後のジェダイ」がクソクソのクソ映画だったことが影響していると思いますし、評判はそこまで悪くないので、本当にとばっちりというような感じですね。残念です。

元々、エピソード9が2019年の6月頃公開予定だったので、今作もその1年前になったんでしょうが、コリン・トレボロウ監督が降板して公開時期が2019年12月に変更になったため、これが宙ぶらりんになっちゃったんですよね。で、変な時期に公開になって、「最後のジェダイ」から時間も経ってないし、ダメな記憶が鮮明なまま公開って感じになっちゃった。結果として、予想の半分程度しか稼げず、ディズニーの株価を下げるっていうつくづく不運な一作となってしまいました。

ただ、内容的にはやっぱり「フォースの覚醒」や「ローグ・ワン」と比べると落ちちゃう気はします。スター・ウォーズだから厳しい見方をしているってのもあるとは思いますが。
まあ、ハリソン・フォードの人気キャラクターを演じるってのはプレッシャーが大きすぎるし、そりゃそれを超えるのは並大抵ではないと思いますから、そこは仕方ないのかな、と思いますね。オールデン・エアエンライクも頑張っていたとは思いますが……。
前半がイマイチ盛り上がらないのはハン・ソロの魅力があまり感じられないところが大きいですね。残念ながら、そういう評価にならざるを得ません。

一方で、ドナルド・グローヴァーが出てきてからは非常に面白くなりました。キャラクターの魅力は大事だなぁ、と思いますね。ウディ・ハレルソンもいいですし、脇役の魅力には事欠かない作品だったと思います。

こんな感じで結構微妙な意見を書いていますが、全編通じて意外な展開が多いですし、結構個人的には楽しめた作品でした。「フォースの覚醒」と「ローグ・ワン」がすごすぎただけで、これはこれで一本の映画として非常に面白いですから。

気になっているなら、ぜひ映画館で観てもらいたい一作です。

ラストのシークエンスはちょっと混乱したので、もう少しわかりやすくどうしてそんな人物が登場したのかは説明して欲しかったですけどね。

公式サイトはこちら