中盤以降、ぐっと引き込まれる。個人的には納得のラスト

 

「メイズ・ランナー 最後の迷宮」は2014年に公開された「メイズ・ランナー」、15年の「メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮」に続くシリーズ3作目にして最終章。監督は前2作に引き続きウェス・ボールが務めた。主演はディラン・オブライエン。

 

※あらすじ解説などによって、1および2のネタバレになることがあります。ご注意ください。

 

ストーリー:巨大なメイズから脱出したトーマス、ニュート、フライパンに待っていたのは、「フレアウイルス」というものに侵され、人々がゾンビのようになってしまった世界だった。彼らは、彼らを人体実験の検体にしていたWCKDと対峙するライト・アームと行動を共にし、WCKDに対抗する。そんな中、ライト・アームは船によって遠くの新しい大陸で新たな生活をする計画を立てていた。トーマスたちはメイズの仲間だったミンホをその船が出航するまでに救出するべく動き出す。

 

面白かったです。

いや、ぶっちゃけて言えば、最初はちょっと入り込めなかったんですよね。
まあ前作、前々作のストーリーをおぼろげにしか覚えていなかった僕がいけないんですが、「あれ、どんな話だっけ」ってちょっとなっちゃいました。

あと、テンポというか、展開が早いんですよね。割と順調に話が進んでいきます。一つ一つの決断に関わる諸々とかはすっ飛ばしてどんどん先に行きます。なので、ちょっとご都合っぽく感じるところも出てきます。

が、そんなことはどうでもいいんですよ。
それは全て、ラストのシークエンスでしっかりと尺を使うためのやむを得ない短縮です。もう割り切るしかないですね。
1や2のおさらいがあんまりないのも全てはラストに向けて、って感じです。

で、ラストが面白かったです。っていうか、こう書くとラストだけって印象を受けるかもしれないですが、中盤から一気に面白くなります。やっぱりね、アツくなるんですよ。気持ちが。
中盤、ある人物が出てくるのですが、そこからぐいぐい引き込まれます。それまでは前座だったか、と思うくらい、ここからが面白いですね。
アクションシーンも手に汗握るものばかりですし、なんかちょっと「マッドマックス」感がある展開とか、楽しめるものばかりです。

ただ、やっぱり前の作品のおさらいはある程度しておいた方がより楽しめると思います。主人公トーマスとヒロインのテレサの関係性とか、その辺は前提がないとわかりにくいというか、受け取り方が浅くなっちゃいます。
まあ三部作のラストなんだから1と2を覚えていた方が楽しいのは当たり前なんですよ。そりゃ。

1とも2ともだいぶ違う展開を見せる3。この「メイズ・ランナー」シリーズは各作品で雰囲気が違うのがいいですね。マンネリ感がないです。けど、キャラクターがそれぞれ魅力的だし、根底に流れる何かは共通しているのがわかるので、非常に見やすいですね。
シリーズでこんなに様々な展開を見せるのも珍しい気がします。個人的にはまた1から見直したいですね。きっと新たな発見があるはず。

ラストも好きでしたし、良い作品でした。

やっぱりこういう作品は映画館で観た方が絶対良いと思うので、気になっているなら、ぜひ映画館で観てください。今回僕は4DXで観たのですが、かなり臨場感があって良かったです。4DX、初めてだったんですが、思ったより座席が揺れるのが良いですね。カメラワークに合わせて座席が動くのも楽しかったです。3Dメガネをかけないので、酔いにくいっていうのも助かりました。ちょっとそれが不安だったのですが、これならまた迫力のある映画は4DXで観たいかも、と思いました。

まあ別に4DXじゃなくても良いですが、今作みたいなのは映画館の大音響大画面で観たら方が絶対楽しいので、ぜひ。

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