頭空っぽの観客ばかり想定してしまって脚本が雑

 

「ランペイジ 巨獣大乱闘」はアーケードゲーム「RAMPAGE」をベースとしたパニック・アクション映画。主演は「ワイルド・スピード」シリーズのドウェイン・ジョンソン。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズのナオミ・ハリスが出演している。監督は「カリフォルニア・ダウン」などのブラッド・ペイトン。

 

ストーリー:遺伝子操作が技術として確立された社会。エナジン社は宇宙でとある実験をしていた。しかし、被験体が暴走。宇宙ステーションが爆発した。そして、実験で開発されていた遺伝子技術を入れたポッドがアメリカの各地に降り注いだ。一方、サンディエゴ野生保護区に務めるデイビス・オコイエは猿のジョージと心を通わせていた。そんなある日、ジョージが熊の檻で熊を殺害するという事件が起きる。ジョージをなだめるオコイエはジョージが巨大化していることに気付く。

 

 

面白くないわけではないのですが、合わなかったですね。


好きな人は確実にいるとは思います。頭空っぽにして観られる一作ではありますし、ド派手なアクションは楽しいものだと思います。

ただ、個人的にはちょっとよくわからないというか、頭空っぽにして楽しめりゃいいだろ的な雑さが合わなかったですね。いくら何でも頭空っぽの観客しか想定していないというのはどうなのだろう、と。

いや、ドウェイン・ジョンソンは良いんですよ。割と。安定して。
アクションも王道だし、まあ大きな怪物がいっぱい出てきたら楽しいよね、って話ではあります。ただ、どこかで観たことがあるような設定で物語が始まるし、その後も展開としては読める感じで、あまり引き込まれなかったですね。
その割にド王道、テンプレで勝負します!!ってほどの感じもなかったし、ちょっと中途半端な感じがしました。

また、一番最初に出てきたオコイエの仲間っぽい登場人物たちがほぼ全く出なくなる展開もモヤモヤが募ります。こいつらがメインキャラクターじゃねぇのかよ!っていう。

もっともっと大きくなる生物がいっぱい出て来るのかな、と思っていたのに、それもあんまり出てこないし、期待していることが悪い意味で裏切られていくんですよね。

途中で出てくる軍人とか本当にドラマ的には意味ない(設定的には多少意味があります)し、ほかの人の撃つ銃弾はほぼ効かないのに、オコイエが撃つとダメージが与えられるという主人公補正がすごすぎて流石にげんなりするし。もうそうするなら自虐的にネタにするくらいのことがないと、受け入れにくいですね。

あと、展開がよくわかんないんですよ。シカゴを舞台に怪物たちが大暴れをする理由となることがあるんですが、それがそこにある理由がさっぱりわからない。解毒剤がどうとか、そういう設定も後から出て来るから「ご都合かよ」って突っ込みたくなるし。

設定自体は面白いんだし、もう少し脚本を整理して、ちゃんと推敲していれば、もっと面白くなったと思うので残念です。

ただ、アクションシーン自体は楽しいし、街が壊れていくのは爽快なので、観たいと思うならぜひ映画館で観ることをオススメします。僕が合わなかったってだけで好きな人は必ずいる作品だと思いますし。

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