1968年、ソ連軍の侵攻を描く上質な歴史映画
「プラハの春 不屈のラジオ報道」は1968年にチェコスロヴァキアで起きた民主化運動「プラハの春」を舞台にした歴史映画。イジー・マードルがメガホンを取り、ボイチョフ・ボドホツキーが主演を務めた。スタニスラフ・マイエル、タチアナ・パウホーフォバーらが出演。チェコでは公開年のNo.1ヒットとなった。
ストーリー:検閲が当たり前にあるチェコスロヴァキア。そんな中、国営ラジオ局の国際報道部は検閲に抵抗し、自由な報道を目指して日々放送に取り組んでいた。トマーシュはある日、上司からラジオ局への異動を命じられる。しかしそれは民主化運動に身を投じている弟パーヤを人質に取ったスパイ行為への加担だった。そして1968年、ソ連がチェコスロヴァキアに侵攻する。
面白かったです。
かなり気合が入っているのがわかりましたし、チェコでNo.1ヒットになったのもうなずける内容でした。
一方で、もう少しプラハの春について詳しい状態で観たかったかも、という気持ちもありました。チェコの作品なので、プラハの春についての前提知識が結構必要だった気がします。わざわざ丁寧に説明してはいないので、その辺で「ここの背景は何だったんだろう?」「これの意味はどういうことなんだろう?」みたいな小さい疑問は結構出てきました。
いや、これはこっちが無知なのがいけないんですけどね。もちろん。
だけど、そういう意味では少し予習してから行った方がより深く楽しめたかもなあ、というところでした。まあどんな映画だってそうだろうし、それが教養をつけることの面白さなんだけども。
なので、わからないところもあったんですが、それでも絶対的な権力がある国で暮らすということの息苦しさみたいなものは十分に伝わってきましたし、それにどう抵抗していくのか、といったところも考えさせられる一作でした。
チェコスロヴァキアの当時の生活ぶりなんかもかなり苦しそうで、これは抵抗する人たちが出てくるのもわかるなあ、って思いましたね。
そんなこんなで細かいところは予習していった方がいいとは思いますが、当時の空気感や環境については結構読み取れるところが多く、それを体験できるだけでも大きな意味がある映画でした。
色々と考えさせられましたし。
まああとは実話だから仕方ないんだけど、微妙にカタルシスが得られない展開っていうところにちょっとモヤモヤ感は残りました。そりゃ事実と変わっちゃうから巨悪を完膚なきまでに叩きのめす、みたいな展開にはできないよなあ、とは思いつつ、もう少し爽快感を得たかったというのも事実ですね。
とはいえ、当時の雰囲気が伝わってきますし、勉強にもなって色々考えさせられる良い映画でした。
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