俺には彼女がいる。週末にはほぼ必ず会い、どちらかの家に泊まることも少なくない。
むろん、ときどき夜の営みも行なう。あるいは、一緒に風呂に入ることもある。
となると、このキンタマの状態をいつまでも隠しておけないのは明らかだ。こういうとき女性なら「今日はあの日で……」とか何とか言ってごまかせるが、男の場合そうもいかない。
今日は彼女と飯を食うことになっていた。俺は意を決して、キンタマのことを彼女に打ち明けることにした。
「あのさあ、前から股が痒いって言ってたじゃん? 実はあれが最近悪化してきてさ……」
「え、そうなの? 大丈夫?」
「実は3日くらい前に夜中に痒くて目が覚めちゃって、次の日病院に行ってきたんだ。股よりもうちょっときわどい部分が赤くなっちゃってて……」
「きわどい部分?」彼女は怪訝な顔だ。
「医者が言うには、性病とかそういうんじゃないらしいんだけど。だから移ったりはしない。男性でそういうのに悩んでる人結構多いんだって」俺は慌てて適当なことを付け加える。
「ふうん。気になるな。見てみたいんだけど」彼女は意外に興味津々である。
そこで一緒に家に帰り、患部を見せてみた。
「へぇ~。すごい色だね~」思い切り引かれたらどうしようかと思ったが、結構面白がっているようだ。
俺は少し安心したが、そうは言っても、彼女が笑っていられるのはこの問題を深刻視はしていないからだろう。もしいつまでたっても治らないとなったら、恋人関係にも支障が出てくるかもしれない。