個人を評価する基準で代表的なのが、利益判断や売上判断ではないでしょうか。
利益判断の場合、「粗利益」や「営業利益」などでいくら稼いでいるのかを判断するのですが、これには配属先の部署によって大きな影響があるという問題点があります。
つまり、花形事業に配属されると、ほったらかしにしておいても売れるわけです。
逆に、斜陽事業に配属されると、相当の努力・創意工夫をしないとなかなか売れないわけです。
さて、その花形事業の部署にA君が、斜陽事業の部署にB君が配属されました。
A君は、1年間で5,000万円の粗利益を稼ぎました。B君は、1年間で2,000万円の粗利益を稼ぎました。
A君とB君をどう評価しますか?
粗利益による判断であれば、もちろんA君が評価されるでしょう。
しかし、この結果は、問題点に上げた配属部署によって大きな影響が出ているといえるでしょう。
なので、『機会原価(差額原価)』の考え方に基づいて評価してみるのは如何でしょうか。
『機会原価』とは、ある選択をしたときに、選択しなかった場合と比較した利益の差額のことを言います。今回の場合に当てはめると、所属部署の状況と個人の結果を比較した上で評価することが考えられます。
花形事業では、これまでの経験から一人当たり6,000万円の粗利益を稼いでいます。
斜陽事業では、一人当たり1,000万円の粗利益を稼いでいます。
となると、花形事業部のA君は、平均よりも1,000万円少ない稼ぎで、斜陽事業部のB君は、平均よりも1,000万円多い稼ぎを出していることになるのです。
このような考え方に立つと、B君を高く評価する結果となりますよね。
如何ですか?
企業によって何を基準にするかは様々ですが、優秀な人材の見極めを怠ってしまうような評価制度は企業の競争力を結果として損なってしまいます。
最適な制度の仕組みづくりは本当に重要ですね

※斜陽事業は、切り捨てるという意見もあるかもしれませんが、この場合は、経営上継続する必要があると判断しているとします。