“長坂なおと”という人にとって、他人が書いたこと話したことは全てが「公約」。自分が書いたこと話したことは、直接ソレだとしていない限り「公約」ではない。らしい。

 

いやはや、二枚舌というか、ダブルスタンダードというか、健忘症というか、屁理屈大魔王というか・・・

 

 

私自身は、政治家デビュー当時から“そういう人でしょ”くらいに思ってはいたのですが・・・

 

 

その正体はどうあれ、1/36の市議会議員としてならともかく、市長には決して向いていない、市長をやってるのは迷惑でしかない、ということだけは、もはや明らかでありましょう。

 

長坂氏がこのまま市長を続けていくのは、多くの市民はもちろん、たぶん、ご本人にとっても不幸なこと。

 

市議会での長坂氏の答弁を知る(報道で見る、たまにインターネット中継で聞く、かなりタイムラグがあるけど会議録を読む)毎に、その確信の度合いが深まっていきます。

 

 

●現在の自分を過去の自分が糾弾する

 

こちら、2025/12/09 00:00(公開)の東愛知新聞記事です。

 

 星野氏は選挙公約の定義について、今年3月の市議会予算委員会で市長が発言した「予算大綱説明や選挙公報物で公約という言葉は一切使っていない」とする答弁を引用した。

 

 その上で2020年12月議会で当時の長坂市議が、市長候補の浅井由崇氏が掲げた「再び県内第二の都市に」とする公約を巡る発言への質疑を引用。浅井市長に対し「有権者に誠実な態度ではなかったのではないか」と糾弾したやり取りを挙げた。

 

 

 

これだけだと、何を言っているのか今ひとつ分からない、という人が多いのではないでしょうか。

 

そんなわけで、

 

やや煩雑になりますが、この際、記事中にある今年3月の市議会予算委員会と2020年12月議会、その会議録を見ておこうと思います(太字は引用者)。

 

 

●市長 長坂なおと

 

豊橋市 令和7年3月 予算特別委員会 03月19日-07号

 

◆小林憲生委員 

 財源について確認をさせていただきました。

 長坂市長は、公約を守ろう、給食無償化と掲げていたと思います。令和7年度の予算では先ほど確認をさせていただいたとおり、無償化ではなく半額の軽減であったと認識をしております。

 

~~~ 〜〜〜 〜〜〜

 

◎長坂尚登市長 

 ちょっと繰り返しになって申し訳ございませんが、私は恐らく選挙の前後のところのことを踏まえての小林委員の御発言だというように認識しておりますが、恐らく選挙前後の広報物の中で60ぐらいの施策を、私、書かせていただいていると思います。

 その中に、この給食費に関するものの記述はありません

 以上です。

 

◆小林憲生委員 

 記述はないと申しておったのですが、長坂市長のブログに豊橋市長に立候補、11月10日投票とボランティアお願いといった題のタイトルがありまして、そこにチラシの画像が掲載されております。そこに公約を守ろう、給食無償化と書いてあるのですが、書いてあるけど、公約じゃなかったと。公約か公約じゃないかを聞いてるだけなので。

 公約じゃないと言っていただければ、それで結構です。

 

◎長坂尚登市長 

 繰り返しになって恐縮でございますが、私は60ぐらい施策を記載させていただいておりまして、そこの中に給食費に関することについては書いてございません

 以上です。

 

◆小林憲生委員 

 60の、僕も拝見させていただいて60ぐらい、ちょっと正確な数は分からないんですけど、長坂市長のこういうことをやるよということが書いてあると。そこに書いてあることが公約で、そこに書いてないのは、そこに給食費の無償化については書いていないので、公約じゃないということかなあと認識をしております。そういうことなのかなと思いますね。

 給食の無償化はビラに公約守ろう、給食の無償化と書いてあるのですが、これは認識違いということで、確認をさせていただきました。

 

~~~ 〜〜〜 〜〜〜

 

◎長坂尚登市長 

 ちょっと前提としてお話しさせていただきますと、多分、予算大綱説明もそうですし、それから選挙関連の広報物の中で、公約という言葉は一切使っていないですね。ですので、そういう言葉を、少なくとも私がこういうことをやりますということに関して使っていないので、公約かどうかという聞かれ方をしてしまうと、非常に答え難いというところがまずありますよと。

 そういう前提の下、先ほどお話ししたように、この給食費の無償化ということに関して、市民の皆様とお約束した、お約束できたというような状態では、特に財源の問題から、私は当初よりそういう認識でございますので、お約束できる状態ではなかったし、お約束したという認識は持っておりません

 以上です。

 

豊橋市 令和7年3月 予算特別委員会 03月19日-07号

 

 

一読しただけでは、え、何何、どういうこと? ってなるかもしれません。

 

ちなみに、小林委員指摘の長坂氏ブログはこちらです。

 

豊橋市長(候補)の長坂です。
長坂なおとに投票お願いします!

さて、先ほど豊橋市長立候補しました!

今から1週間好きなだけ「投票お願いします!」
と言えるようになりました。

みなさまも周りの方々に投票お願いを、お願いします!



ボランティアご協力お願いします。

 

 

 

●市長候補 長坂なおと

 

その記事内にあるのがこの画像(選挙ポスター)。

 

 

なるほど、「公約守ろう」のすぐ横に「給食無償化」「新アリーナ」と書いてはあるのだけれども・・・

 

私などは、給食無償化するともしないとも書いてなくて、ちょっとズルいな、くらいに思っていました。

 

何なら、「新アリーナ」についても、賛成とも反対とも書いてないわけだけれども。

 

が、長坂氏的にはそういうことですらなく、「給食無償化」(と「新アリーナ」)それ自体が「公約」だとは書いてない、だから公約じゃない、と言うのですね。


 

こちらは「選挙関連の広報物」たる選挙公報。

 

 

確かに、「こういうことをやります」と列挙している34項目の中に「給食無償化します」はないですね。

 

 

こちらも「選挙関連の広報物」である法定ビラ。

 

 

 

裏面に「市長が代われば・・・」として60の小項目。

 

こちらにも給食無償化はありません(というか、項目多過ぎてそれを確かめるのも一苦労。わざとですかと問いたいくらい)。

 

 

つまり、

 

選挙ポスターに「給食無償化」と書いてあっても、選挙公報と法定ビラには書いてないんだから、それは「公約」じゃないよと。

 

「公約」じゃないんだから、実現出来なくても「公約違反」じゃないよと。

 

それが長坂氏の言い分、のようです。

 

 

頭がクラクラしますね。

 

 

さて、そんな現在の長坂市長ですが、過去の長坂市議に問い糾していただきましょうか。

 

 

●市議会議員 長坂なおと

 

豊橋市 令和2年12月 定例会 12月09日-04号

 

◆長坂尚登議員 〜〜〜 〜〜〜 〜〜〜

 まず、「豊橋を元気にし、再び県内第二の都市にする」は、豊橋市長選挙前日の11月7日付中日新聞に掲載された20の質問、御回答が出典です。そして、同様の主張を市長選挙の出馬表明時から繰り返しされていたことを、浅井氏の政治活動に伴う御発言やそれに基づいた記事などで確認しております。

 

〜〜〜

 

◆長坂尚登議員 お答えいただきました。

 これは、選挙運動期間中の発言ですよね。言葉足らずだと言いますけれども、ほぼ、ほぼ事実ではないと私は認識しております。先ほども言ったように、この1,000人が減ったという影響はそれだけ小さい、5,000円という金額に与える影響は非常に小さいというように思っております。

 これは、選挙運動期間中に、私が把握しているのは、1か所での演説会での発言ですけれども、これは繰り返し有権者に対して主張されていたのではないのかなと、言い触らしていたのではないのかなというように思われます。これは選挙が、公正に行われたと思われますか、市長、お聞きします。有権者は公平に判断できたと思いますか、お聞きします。

 

◎浅井由崇市長 有権者の皆様方は、様々な私の訴えを総合的に御判断いただいておりますので、きちんと判断をしていただいたと思っております。

 以上です。

 

◆長坂尚登議員 お答えいただきました。

 私は、有権者に対して誠実な態度ではなかったというように強く指摘をさせていただきます。

 

~~~ 〜〜〜 〜〜〜

 

◎浅井由崇市長 お答えをいたします。

 人口で県内第2位にするという意味で申し上げたわけではなく、かつての県内第二の輝きを取り戻すという意味で申し上げたわけであります。

 

◆長坂尚登議員 全然お答えいただけないのは残念ですね。

 記者会見で、だから人口の話が出ましたよね、県内第二って話で。何でこのときに、いやいや、県内第二っていうのは人口の話じゃないんですよと、今回の御答弁のように否定されなかったのかということを聞いているわけです。

 少し聞き方変えます。

 県内第二の都市にするということは、現在、豊橋市は第二でないと市長は認識されていると思われます。今、県内第二の都市はどこなのですか。御認識をお聞きします。

 

◎浅井由崇市長 先ほどから申し上げておりますが、県内第二というのは、かつては豊橋が県内第二と自他ともに認めていたわけです。ですから、そういう意味で、かつての輝きのある豊橋というのを県内第二と表現をしたということです。

 

◆長坂尚登議員 それはお聞きしてて、今はどこかと聞いているんです。お答えください。今、県内第二の都市はどこなのですか。

 

◎浅井由崇市長 先ほどから申し上げていることをぜひ御理解をいただきたいと思いますが、今、県内第二ということはどこかというのは様々な指標がありますから一概には言えません。しかし、私が申し上げているのは、かつては、県内第二というのは豊橋のことだったと。

 今はいろいろな指標があるということです。

 

◆長坂尚登議員 本当に御自身の発言に責任が取れない市長だなということ、説明責任を果たせないと。これで市民との信頼関係を構築できるのか、信頼をベースにという所信は達成できるのか、甚だ疑問に思います

 

 

豊橋市 令和2年12月 定例会 12月09日-04号

 

お分かりいただけたでしょうか。

 

つまり、当時の長坂市議は、新聞に書いてあること、演説で話したこと、全てが「公約」に当たる、という前提で市長を責めているのです。

 

 

ちなみに、2020年選挙時、浅井候補の選挙ポスターと選挙公報に「県内第二の都市にする」という記述はありません。

 

 

 

 

私自身は、「豊橋を県内第二位の都市に」という発言について、その定義づけを聞かなければ気が済まない、と考える人を、それほど多く思い浮かべることはできません。

 

それは人口のことなのか、他に何を以て第二位とするというのか、今の二位はどこなのか、等々のツッコミを入れてご満悦気分になる人が、一体どれくらいいるのだろうと思います。

 

しかしながら、現に市議会の場でそれをやった人がいる、ということを知って、今まで信じてきた「大人のあるべき姿」に不安を覚えました。

 

足元がグラグラしますね。

 

 

ついでに言っておくと、「(アリーナは)他の場所で検討」「ゼロベースで見直す」等の文言も、選挙関連の広報物にはありません。

 

長坂氏は、「政治活動に伴う御発言やそれに基づいた記事」を元に、浅井氏の「公約違反」を糾弾し続けたのです。

 

さらには、「アリーナを豊橋公園にはつくらない」という「公約」を掲げた浅井氏が当選したから、その「民意」を汲んで自分は新アリーナ計画に反対していたのだ、などと今になって言い出したのです。

 

 

●他人に厳しく自分に甘い 長坂なおと

 

選挙期間中、書いたこと話したことは全て「公約」。

 

かつて、長坂市議はそういう前提に立って、「公約」なのに、正確さに欠ける、実現不可能だ、といった類の批判をしていました。

 

挙げ句、市長に対して「有権者に対して誠実な態度ではなかった」「御自身の発言に責任が取れない」「説明責任を果たせない」「市民との信頼関係を構築できるのか、甚だ疑問に思います」等々、言いたい放題だったのです。

 

 

そんな、在りし日の長坂市議による、批判のための批判ブログがこちら。

 

豊橋市議の長坂です。
叶わぬ夢を見させ続けた結果が、現代の政治不信でないでしょうか。

さて、豊橋市長選挙で当選され新市長となる浅井氏は、出馬発表のときから、
豊橋市を「県内第二の都市へ」旨を、訴え続けていました。

 



僕は「できない」ことを公約にするのは、よくないと思っています。

現在、新・岡崎市長の公約「一人5万円」が全国的なニュースになりつつあります。
しかしこの豊橋を「再び県内第二の都市に」というのは、それ以上に困難に思われます(合併を除く)。

 

〜〜〜 〜〜〜 〜〜〜

 

浅井新市長は、どのような秘策で豊橋の人口を「再び県内第二」とされるのでしょう。

では!

 

 

 

この際、長坂氏は・・・

 

選挙公報と法定ビラ(選挙関連の広報物)に書かれた「新アリーナ計画の中止(契約解除等)」という「公約」について、その手続きや必要となる支出、また実現可能性について、言葉を尽くして説明していたのか。

 

・・・と、自分自身に問わなければ筋が通りません。

 

事実、契約解除の「申し入れ」はしたものの、その先は、にっちもさっちも動かなくなっていましたよね。

 

 

●なおとクン、なおとクンを問い糾してください

 

「できない」ことを公約にするのは、よくない。

 

それはそう。

 

ならば、結果としてであれ「できなかった」ことを公約にしたのは良いのですか。

 

 

「新アリーナ計画の中止(契約解除等)」(選挙公報)

 

⎯⎯できませんでした。

 

「市長が代われば、新アリーナ契約を解除できます。」(法定ビラ)

 

⎯⎯できませんでした。

 

 

それだって「発言に責任が取れない」「説明責任を果たせない」「市民との信頼関係を構築できない」と批判されて然るべきではありませんか。

 

 

長坂市長 vs 長坂市議。

 

見たい。いや、見たくない。

 

いつでもブチッと放り出して良いなら、“ちょっと見てみたい”です。