件の条例改正について。ある程度予想できたことではありますが、市(≒長坂氏)は、議会に対して「再議」を求めました。何しろ「解釈」の問題ですし、それこそ「専門家」の仕事ですから、一般庶民としては、もう「見守る」しかないわけで・・・

 

 

※「件の条例改正」とは・・・

 

 

これに「地方自治法その他の法令に基づき議会の議決を経て締結した契約に係る契約の解除に関すること」を加える、というものです。

 

 

「普通」とか「常識」とか、あまり言いたくはありませんが・・・

 

庶民感覚としては、わざわざ明記するほどのことではなく「締結に議会の議決を要した契約ならば、その解除に当たっても、そりゃ議決が必要でしょうよ」と思います。

 

思いますが、当の長坂氏はそうは思わないんだね、ということ。

 

 

その道筋とか、それに係る支出とか、代替として必要になる措置とか、そういった肉付けや説明は一切なし。しかも、34小項目のひとつとして、ただ「新アリーナ計画の中止(契約解除等)」と掲げたのみの公約。なおかつ、当選したとは言え、過半数を得たわけでもない・・・

 

そんな長坂氏が、議会を無視して「契約解除の申し入れを行い、契約解除に向けた協議を開始する旨の通知」をしたところに端を発した首長と議会の対立。

 

 

長坂氏が「ダメとは書いてない」とばかりに強行するなら、議会として、だったら改めて「ダメと明記しますよ」という、言ってしまえば「子供の喧嘩」レベル?

 

ただはっきりさせておきたいのは「先に手を出した」のは長坂氏だということ。そこだけ間違わないようにお願いします。

 

 

ともあれ、まずは報道を。

 

 

【豊橋新アリーナ】長坂尚登市長 契約解除の議決要件盛る条例改正に再議 29日の臨時会で審議やり直しへ

 

 豊橋市の長坂尚登市長は14日、昨年12月市議会で可決した一定額以上の契約解除を議決要件とする条例改正について、議会権限の超越と法令違反の可能性があるとし、審議と採決のやり直しを求める再議(拒否権)を申し立てた。市議会は29日に臨時会を開き、即日採決するとした。

 

 

 

 

 条例改正では市が結んだ2億2500万円以上の契約を解除する際、従来の市長専決ではなく市議会の議決を要する内容とした。長坂市長が契約解除の方針を掲げる豊橋公園での新アリーナ計画の契約解除も議決要件に含まれる。自民や公明などの議員提案で、昨年12月26日の本会議で賛成多数により可決した。

 

 今回は、条例送付の翌日から20日以内の公布期限(15日)までに違法性などが認められ、地方自治法で義務付ける「特別再議」で申し立てた。市長裁量での10日以内の一般再議は見送った。

 

 市によると再議の主な理由として、地方自治法に基づき議決要件の対象ではないと考えられる事務が追加されている▽法や条例の前提となる社会的な事実(立法事実)を欠く―点を挙げた。

 

 

 

 

「全国の自治体に影響を及ぼす判断になる」のは、まあ、そうかもしれません。
 
けど、それを言うなら・・・
 
34小項目の一つでしかない公約、それが主要な争点だったかどうか怪しい選挙、しかも、いわゆる漁夫の利で当選したに過ぎない長坂氏。
 
彼が、議会を無視して、既に着手済みの長期にわたる整備・運用計画の、その契約を解除する(というか、いっそ「反故にする」と表現しても良い)ことだって、いや、その方がはるかに、全国の自治体に影響を及ぼすでしょうよ。
 
・・・です。
 
 
ま、それはともかく、以下・・・
 
地方自治法に基づき議決要件の対象ではないと考えられる事務が追加されている。
 
法や条例の前提となる社会的な事実(立法事実)を欠く。
 
・・・などについて、少々お勉強を。
 
 
といきたいところですが、長くなりそうなので「つづく」で。