2題目リプレイ公開しました。
3題目プレイング締め切りは、一応、予定通り8時を目安としますが、リプレイの公開が大幅に遅れましたので、締め切りに遅れてもOKとします。具体的な時間については、ご相談いただけると幸いです。
2題目リプレイ公開しました。
3題目プレイング締め切りは、一応、予定通り8時を目安としますが、リプレイの公開が大幅に遅れましたので、締め切りに遅れてもOKとします。具体的な時間については、ご相談いただけると幸いです。
「衣装交換は思いつかなかったなぁ。お似合いの衣装だけど、どことなく変わる雰囲気ってのもあるね!」
うんうん、とロックフェラーが頷いた。
「考えてみれば、皆のイメージもこれ!って服があるもんなぁ」
他の5人は、自分のくじと、彼の顔を交互に見つめている。
「それなら、ちっとイメチェンも踏まえて髪を弄ってみるのはどうかな! 3の人と5の人は互いに髪結い、自分の髪型にするもよし、似合いそうな髪型にするもよし!」
自分も、そろそろ髪をばっさり切ろうと思っている、というロックフェラー。
「髪変えて結構違った皆が見れるんじゃないかな!」
「ってことで。どうしようかしら」
再び店の奥の部屋。椅子に座った「3番」リディエールの髪を、「5番」レアがきゅ、と結んだ。
「ただ結ぶだけじゃ、芸がないわね。何か、面白いもの持ってない?」
「面白いもの、ですか‥‥。いいえ、特には」
自分のバックパックをごそごそと探っていたレアだったが、リディエールの視線が一瞬泳いだのを、見逃さなかった。
並の人より鋭い直感が、何かある、と告げている。
「‥‥リディ?」
にっこり。
何か面白い事が待っているのを嗅ぎ付けた時の、笑顔。
パリで活動するの女性たちがこういう顔をしたとき、抵抗しきれないことを、リディエールは身をもって知っていた。
「皆さん、お待たせしま‥‥おまたせ♪」
元より男性にしては柔らかい声を、さらに裏返し、語尾が震えるのを必死に堪えたリディエール。
普段と違う彼の口調に、髪結いが終わるのを待っていた4人は、酒場の入り口を振り返る。ほかの客も、何事かと一斉に視線を送った。
「リディーさん、だよね?」
「です、ねぇ」
ロックフェラーとオルフェが顔を見合わせる。
「あら、可愛い♪」
ぱちぱちとサクラが拍手を送ると、ユリゼがうん、と頷いてリディエールの足元から頭まで、視線を往復させた。
普段、ゆったりと束ねて肩に流している銀の髪は、左右2つに分けて、頭の高い位置で結んでいる。レアの普段の髪型だ。
落ち着いた物腰のリディエールが、先ほどまで来ていた布を幾重かに重ねた衣装を着けていたなら、その髪型は見る人に違和感を与えるばかりだったはず。
しかし、赤い厚手の布地に、白い綿の襟をあしらった、いわゆるサンタクロースカラーのワンピースであったら。
「季節を先取りね。素敵だわ、リディーさん」
(素敵と言われましても‥‥!)
不本意ながら、その言葉が懐かしい気がしてしまい、リディエールは遠い目になったが、
「おや、ところでレアさんは?」
ロックフェラーの言葉で我に返った。
「おまちかね、皆のアイドルの登場だよ☆」
レアに仕込まれた、大げさな身振り手振りで、酒場の奥の扉を示す。
「はぁい、皆ひさしぶり!」
レアが軽やかなステップで広間に踊り出ると、酒場の一角、特に、冒険者の中でも若年層、新人たちが集まるテーブルから、どよめきが上がった。
「あ、あれは」
「俺、覚えてる、覚えてるよ‥‥!」
銀の三つ編みが首の後ろで跳ねる。
「あれは、<きゅあ☆えんじぇる>!!」
しなやかな肢体を包むのは、かつて少年少女たちに夢を与えた、伝説のステージを彩った衣装、ぱりきゅあスーツ。
「‥‥の、コスプレよ。コスプレ」
別人よ別人、と、かつて夢見る少年少女だった<ぱりきゅあ世代>の新人冒険者たちに、ひらひらと手を振ってみせる。本物が隣にいることは、黙っておくのが情けだろうという判断を下した。
「一応、お題は相互髪結いだったんだけど、なぜに服装チェンジ?」
「この方が楽しいから」
酒場のざわめきがひと段落し、ひとまず席についた6人。
ロックフェラーの問いに、レアは隙のない笑顔で答えた。
「最初は、髪型だけ交換してみたのよ。でもいまいち締まらないし」
せっかくだから、手持ちの衣装を交換することにした、という。
「今着てるものの交換じゃ、さっきと一緒だしね。私のバックパックに、たまたまサンタドレスが入っていたのと」
「冒険者時代の荷物整理をしていたら出てきたので、お題に使おうと思って持ってきたのですけれどね、ぱりきゅあスーツ」
とばっちりで自分が女装する羽目になるとは思っていなかったリディエールである。しかも口上と所作まで仕込まれるとは。
「ともあれ、レアさんはよくお似合いです」
「ふふ、そう? 娘に見せたら喜ぶかしら」
「女の子はこういうの好きだよな! 俺も娘に見せたいな~。今家族もパリに連れてきてるんだ」
パリの収穫祭を見せたくて、というロックフェラー。
「よろしかったら、レアさんがそのままお持ち帰りいただいてもよろしいですよ」
「むしろ、ロックの娘には本物のきゅあ☆えんじぇるを見せてあげるべきじゃ」
「遠慮いたします」
リディエールは、柔らかく、しかし確固とした信念を込めて言い切った。
酒場の奥の部屋にて。
「おや‥‥」
「ええ」
2人は、顔を見合わせると、安心したような笑みをうかべた。
「これは、なかなか」
「ふふ、お似合い、かもしれません?」
時は少し遡る。
「そうですね‥‥」
「王様」のくじを見つめて、しばし考える素振りを見せた、サクラ・フリューゲル(eb8317)だったが、ぱん、と手を叩くと、にっこりと笑った。
「衣装の交換とか、どうでしょう」
「俺が当たると大惨事な予感!?」
女性、および柔和な顔立ちの男性ばかり、という状況に、ロックフェラー・ディンセルフ(ea3120)はガタ、と椅子を鳴らした。
「私も、女装はちょっと」
オルフェ・ラディアス(eb6340)が苦笑した隣で
「男装はいいんだけど、レアさんの衣装は苦しいかしらね」
「あら、似合うと思うけど?」
「や、産後1年経ってないし‥‥」
ユリゼ・クレティエ(ea3502)が、レア・クラウス(eb8226)の言葉に、ぶんぶんと首を振った。
(女装‥‥最近は避けて通ってきましたのに‥‥)
番号を呼ばれる前から自分に当たる気がしてしまったリディエール・アンティロープ(eb5977)の予想は、半分、当たった。
「番号は、1番と2番の方♪」
そして、再び酒場の奥の部屋。
「1番」オルフェと、「2番」リディエールの衣装交換が完了。
お互いの感想は「なかなか似合う」だった。
「2人とも、お帰り~。おお、いい感じだ」
ロックフェラーの声に迎えられ、ホールに戻ったオルフェとリディエール。
「ふふ、お2人とも、お似合いです」
「普段より、リディーさんは、凛々しい感じ。オルフェさんは、柔らかい感じね。色味は似てるけど、デザインの違いで印象が変わるわね」
機能的な線を描くレンジャーの衣装と、布の重なりが神秘的な余韻を漂わせるなウィザードの衣装。
「白銀の双流星再びってやつ?」
レアの言葉に、背格好も、髪の色もほぼ同じな『流星』たちは顔を見合わせ、笑った。
「懐かしい言葉ですね。何年経ちましたっけ?」
「さて‥‥。あの頃は、見た目の歳の頃も同じで。でも、今はオルフェさんの方が大分」
年上に、と言いかけたリディエールだが、続きの言葉を飲み込んだ。
「いえ、オルフェさんは、あまり変わりません、ね?」
「この前も、言われました。どうしてでしょうねぇ」
「オルフェさん。それ、あんまり女性の前で言わない方が良いわよ?」
「あら、リゼだって、昔とほとんど変わらないわ」
「そこ、収集つかなくなるから女同士でいちゃつかないの」
「レアさんも、仲間に入ります?」
ユリゼの腕に抱きついたサクラの手招きを、片手を上げてレアが断る。
「お題も達成したことだし、次行きましょう次」