白居易・・・彼は、白楽天の名でも知られる唐の偉大な詩人だ。
玄宗皇帝と楊貴妃の恋物語を綴った、全編120行にも及ぶ壮大な叙事詩。
それが、古来日本人に最も愛された「長恨歌」と呼ばれる作品である。
在天願作比翼鳥 「天に在りては、願わくば、比翼の鳥となり」
在地願爲連理枝 「地に在りては、願わくば、連理の枝とならんことを」
この一節から生まれたのが、比翼連理という言葉だ。
私たちが天に召されたら、羽根がつながった二匹の鳥になりましょう。
そして天界から地上へ戻されたら、木目が通じ合った二本の木になりましょう。
私たちは今も、そして何度生まれ変わっても、仲睦まじい夫婦であり続けるのです。
それが二人の間に交わされた永遠の誓いであったと、この詩は綴っている。
五感を研ぎ澄ませて過ごした二日間。
私は、あの人の全てを持ち帰った。
優しい風に頬を撫でられながら歩いた街の中。
しっかりと握り締めた小さな手は、その優しさを伝えてくれる。
向かい合って食事をしたテーブルの上。
その瞳の中には、確かに私の顔が映っていた。
むさぼるように愛し合ったホテルのベッド。
時を忘れて絡み合う二人の間には、切ないほどの愛しさが澱みなく流れている・・・。
比翼の鳥と、連理の枝。
いつまでもそんな関係であり続けたいと、私は祈った。
全身に残っている、あの人の感触。
忘れることのない、あの人のぬくもり。
今は遠く離れていても、きっといつか願いは叶うだろう。
私たちの幸せな日々は、果てることなく未来へと続くのだから・・・。