あらすじ (文庫本裏表紙より)
高校時代の初恋の女性と心ならずも別れなければならなかった男は、苦闘の青春を過ごした後、警察官となった。
男の前に十年ぶりに現れたのは学生時代ライバルだった男で、奇しくも初恋の女の夫となっていた。
刑事と容疑者、幼なじみの二人が宿命の対決を果すとき、余りにも皮肉で感動的な結末が用意される。
今まで読んだ東野圭吾作品の中で一番おもしろかった!
ドロドロ感がなく、読後感が爽やかなのが良いo
あらすじを読んで、
まず宿命のライバルの二人の話から入ると思っていたので、
最初は展開が読めなくて戸惑ったのですが
徐々に主人公と、ライバル、
そして昔の恋人がからみあって話が進みますo
殺人事件の捜査の進展とともに
サナエという女性の死の真相、またライバル二人の関係が
少~しずつ見えてきて
最後に驚くべき結末が待っていますo
いやぁおもしろかったo
晃彦さん素敵ww
“冷酷”“心を開かない”と描写されていた晃彦が
ラストの方では、すごく人間味あふれていたのが印象的だったo
“勇作がいうと、晃彦は吹き出した。”
“すると晃彦はきまりが悪そうに鼻の下をこすった。”
“かすかに笑った晃彦の目は、深い寂しさをたたえていた。”
それまで、完璧な人間で常に冷静沈着、感情を出さなかった晃彦が
こんな描写をされているのが、なんだか微笑ましいかんじがしたo
実は、彼も彼なりに悩んでいたんだなぁってかんじがしてo
そして、重たい事情を背負いながらも
前を向いて進んで行こうとするラストが良かった☆
「自分にどういう血が流れているのかは関係ないんだ。
重要なのは、自分にはどういう宿命が与えられているかだ。」