Kとは青森のホテルで遇って
7年が過ぎた
むかし水泳で造られた体は
ひとりの娘はいても
崩れることは無く
小振りの乳房と堅い乳首は
触れ合う私に刺激を与える
小さな息を静かに繰り返し
私の愛撫を内に閉じ込める
狂おしい眉の動きに
芯で弾ける強さが観えるが
けして乱れることは無く
漂いながら幾度と逝く
今日も
いつもと同じ時間が過ぎた
Kは勤務する女医であり
夫も同じ医師である
何の不自由も無いが
何の楽しみも無い
ましてや
セックスの歓びなど
遠い時間に忘れていた
私にはこの時間以外
何も欲しがらない
私はこの時間以外
何も負担は無い
Kは時々ひとり呟く
私って都合の良い女
黙ってうなずく