翌日、4人目の人が来た。4人目は喫茶店に入ってくるとすぐにマサトシの顔を見て、きみか、と言った。席に着くと話す時間が欲しいと言って、少し時間をとった。

彼はスミタニトシキといって、オクトスの研究員ということである。研究員ながら実験体にされたらしい。半ば強引だが本人はそこまで気にしなかったそうだ。自分が研究に携わればいいと思っていたそうだが、自分以外にいたということに衝撃を受けたらしい。研究所炎上後もオクトスにいるが、他の被験者に接触してオクトスの真意を探りたいらしい。
「あなたは信用できるのですか」
「まあ僕のことは信用できないはずだ。でも僕だって半ば自主的とはいえ被験者であり被害者だ。君たちを裏切りはしない」
「そうですか」マサトシは少し怪しんだ。
「他に何人かいるはずだけれど」
「私を含めて3人です」
「そうか。ではあとほかに一人いる」
まだいるのかと驚いた。それからはちょっとした身の周りのことなどを話したが、思っている以上に怪しい人ではないように感じた。店を出る前に連絡先を交換したが、大事なことを話したいとのことだった。
「君たち、私も含めてだが、オクトスに狙われることになる。もちろん能力を持っているからだが、彼らに従う必要はないし、私もオクトスを最後は離反するつもりだ。そのために渡したいものがある」