それからも喫茶店で普通に働いていた。数日後ことだった。あるお客さんが入ってきた。注文をされて、応えた。しかしなんというか変わった雰囲気を感じた。何だろうとはわからなかった。注文の品を持って行ったたときに、その人から話しかけられた。
「君、あの研究所から逃げてきたね」
「え、どうしてそれを」
「私もそうなのだよ、ちょっと時間をとってもいいかな」
その人は警察官でアイダタカヒロとのこと。マサトシより年上のようだ。1週間ほど前にマサトシが捕まったのと同じころに捕まり実験されていた。そして、何らかの事故が起き、その時に脱出したということだった。
「ではアイダさん。どうして私のことが分かったのですか」
「同じ実験を受けたからだろう、何となくここがわかった」
「これからどうなるのでしょうか」
「私にもわからない。ただこれから何があってもいいよう、連絡先だけは交換しておこう。」
そう言うと二人は連絡先を交換した。
「私はあの事故、研究施設の炎上の時に、ある博士に助けられたのです。その思いに報いたい、自分をこうした人に本当のことを聞いてみたいのもあって、あと、なんというか復讐というか、仕返しというかはしたいんです」
「君は真面目だな、マサトシ君。いや、私もそう思うよ。警察官だからってわけじゃないがね。」
そう言うとその人は支払いをして去っていった。
アイダが出るのと入れ違いで喫茶店の娘さんが帰ってきて、マサトシに言った。
「1週間ぶりくらいに友達が学校に来たんだ。でね、その子が来るんだよ」
マサトシは、え?と思った。