現代に残るプレスハム | moritaのブログ

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いつも行く農協の直売所は、「JA千葉みらい」というところで運営しておりまして、9割方は千葉市内の農家からの出荷です。

その辺の畑に生えていた朝穫れのほうれんそうやトマトが並んでいるわけで・・・・・



最近になって鮮魚を置くようになったし、あと、焼きたてで湯気におおわれたパン、お菓子、牛乳、豆腐関係、漬けもの、千葉市の米で作った地酒「千の舞」、米、豆、

みーんな千葉市産または千葉県産。

産地すぐそば、届きたて、新鮮、もうけ二の次なのです。


千葉の「ちょっと田舎感」、私に合っているようです。


肉関係もありまして、生の豚や鶏、中川さんが作ったハム、ソーセージ、ジェフミートチグサのベーコン、ウイッピー(落花生入りウインナー)とか、豚好きにはたまらんのです。


註.中川さんとは、千葉市内2軒だけの一貫生産養豚場の方、
ジェフミートチグサは、工場とお店が並んでいて、加工肉や精肉を扱う肉屋さん。



その中にあって前から気になっていたもの。

「明方(みょうがた)ハム」。

これは岐阜県産です。


今では希少な「プレスハム」です。





似たようなものには、「丸大なつかしの魚肉ハム」なんかもありますが、これは魚が入っているもの。

「明治ケンコーハム」のチョップドハムは、JAS基準では「プレスハム」ではないらしい。


したがって、「純血」のプレスハムに出会うのはずいぶん久しぶりなのであります。



「明方ハム」の他に、同じ岐阜県の「明宝(めいほう)ハム」というのがあります。

よく、「本家」と「元祖」の争いとか骨肉相食む(あいはむ)とかありますが、「明方」も「明宝」も、元は旧明方村役場と農協の協同開発だったものが、両者が不仲になり村側は「明宝」を作り、村名も「明宝村」に変えちゃったり、色々あって2ブランド並立になったようです。


岐阜、名古屋方面では「明方」VS「明宝」バトルが展開しているとも聞きますが、私はどちらの肩を持つわけではなく、たまたま手に入ったのが「明方」だったということです。


この「明方」と「明宝」の泥仕合、結構おもしろいので皆さんも調べてみてください。



そもそも「プレスハム」とは何なのか?

本来「ハム」というのは、ロースハムでも、ももハムでも大きな肉の塊を塩漬けしたものです。

一方、バラバラの肉をギュッとプレスして作ったのでプレスハム。

戦前戦後を通じて、どちらかというと下層階級の食を支えた、日本が生んだ偉大な発明品なのです。


かつてのプレスハムは馬とか羊、兎とか、あるものなんでも入れちゃえといった混沌としたものでしたが、「明方ハム」の原材料を見ると、「肉塊[豚もも肉(国産)]」、つなぎ「豚もも肉」。

「肉塊」というのがいいですね。



そうですね、ソーセージは挽き肉を原料としたもの、ランチョンミートも然り。


身分としては、(貧)ソーセージ → (貧に毛の生えた層)プレスハム → (富)ちゃんとしたハム

という階級だったかと思います。


その後、ソーセージの方は色々商品開発努力がなされ、今やシャウエッセン、アルトバイエルンをはじめにかなり本場の味が普及するようになりました(実際ドイツでソーセージを食べたことないので想像ですけれど)。

一方、プレスハムはある意味完成されたものなので、その伝統をつないでいくという運命なのか、微妙なポジションだといえます。




これはミニサイズなので、250CC缶と同サイズ





断面は、寄せ集めですから当然ランダムパターン。


ところどころで意外な歯ごたえの違いを感じるのがプレスハムの魅力ですね。



かつてのプレスハムは薄切り目方売りで売られていて、乱暴に扱うと一部のブロックが取れたりしたこともありました。

ちゃんとしたハムでは有り得ない物理現象から、子供の私は日本の国力と、技術向上の希望に思いを馳せるのでした(ウソです)。

厚切りで炒めたら、単なるボローニャソーセージと同じになってしまいました。





一体肉で作ったちゃんとしたハムと、挽き肉にしちゃってシロウトでは何なのかわからないけれど、それなりに均一な味のソーセージ。


それらと比べて、全体的には貧相でラフなプレスハムですが、見れば「ろくでもない」奴らに混じって秀才も居る、美人も居る。共存の精神、心麗しい五族共和なのです。