こんにちは。
くらげモビールのAether io
オノユーコです。
今日は、自分の創作から少し離れて、
安曇野にある豊科美術館に、
「郷津雅夫 展」を観にいってきました。
最初の部屋に入った途端に泣けてきて。
うろ覚えなのだけれど、
作家の言葉に書いてあった、
“民族的、宗教的、思想的な激しい感情”
のためなのか。
貿易センタービルを囲むように、
いくつかのロケ地で撮られた写真たち。
廃ビルの窓だけを、原っぱや川に置いて貿易センタービルと共に撮影されています。
今となっては、あの日を思い出さずにいられないけれど、
そうじゃなくて。
窓は、分断とも繋がれる、とも捉えられる。
本当はひとつだったあちら側とこちら側が分断されたり、
隔絶されていると思われたものが繋がれたり。
この最初の部屋に、かなり長い時間いました。
重めなテーマを感じさせる部屋からはじまって、最後、愛情を感じる写真群で終了してくれて、よかった。
でも全体を通して、世界を暖かな目線で見つめていらっしゃるのだと思いました。だから、重いテーマでも、決してしんどくなるようなものじゃなくて。
諸行無常でも、絶望なんてしないのよね。
と思いました。
時の流れは、残酷とも捉えられるけれど、
暖かいものでも、あるんじゃないかなぁ。
その中に、繋がりを感じていれば。
その感覚を強く感じていたい。
私はいつかチリヂリになって、
粒子になって、この世界に拡散するのよ。
それは、悲しいことではなくて、
それはむしろ、素敵なこと。
あの写真に写る人々が、微笑んでいるといいな。
図録を買ったんですけれども、
各部屋の前に掲示されていた、作家の言葉が載ってなくて、それも欲しかったなぁ。
美術館は、今、薔薇がとても綺麗に咲き乱れていて、咲きすぎてもう、写真撮る気も起きないくらい。雨だし。(笑)
そして、展覧会を見終わったいまの気分に合う薔薇をひとつだけ選んで写真撮ろう。
と思ったら、
まさかのピンク。