よしもとばななさんの著書が文庫化したので、ようやく読みました。
彼女の作品は、
いつだってひとを喪うということを痛いほど思い返させてくれる。
大切なひとを喪ったことがあるひとは
そのはち切れそうな経験から、かならず何かをまなぶ。
他者に対して優しくなれる。
必要以上に何かを求めなくなる。
無茶な日常だけはやめる。
すこしだけ無理をして、努めて健気にふるまう。
ほんとうの意味でひとに優しくできないのは、
きっと自分より大切なものが在るということがなかったからなのかな。
まやかしの優しさはすぐにメッキがはがれる。
心から、泉が湧き出るように自然に芽生える優しさ。
いつかわたしにも生じるものなのか?
願えば、そうなるものなのか?
考えても到底わからないけれど、
我を強くもつことはやめて、
かといってひとの想いになびきすぎず、
ちょうどいいバランスで生を全うしていければいいなと思う。