斎藤環先生たがしゅう先生の活躍のおかげか、

最近、にわかに広がってきたフィンランド発祥のオープンダイアローグ。

 

オープン=開かれた

ダイアローグ=対話

 

厳密には違うけど、新しい精神病の治療方法。薬剤は使わない。

「相談する人」は問題を解決したいという主体性のある⼈かつ、開示できる人。

「相談される人」は傾聴できる人が必要。

双方、話す能力はそれなりにある人が対象となる。

 

 

やりかたの基本

オープンダイアローグは基本的に

「相談される人」は複数人必要。最低2人。

「相談する人」はひとりでもいいし、複数人でもいい。

 

1.「相談する人」は「相談される人」に自分の思いをぶつける。

2.「相談される人」は「相談する人」に質問をする。

3.「相談する人」は「相談される人」の質問に応じる。

4.煮詰まってきたら「相談する人」の前で、「相談される人」同士で議論する。

※「相談される人」は、批判や意見を押し付けるようなネガティブ発言は厳禁。

 

これを1~2時間程度と、時間を決めて行うだけです。

 

 

「相談される人」の役割

「相談される人」はそれなりの訓練が必要です。

ネガティブ発言をしないというのはなかなか難しい。
共感をし、理解をする姿勢が必要です。

他人の発言中に口を挟まないことも大事。

傾聴を心掛け、無知の姿勢を大切にすることを常に意識すること。

 

治療しようという心構えは必要ない。

対話することが最重要だと心得ること。

だから脱線しても構わない。ひたすら対話。

いくつもの視点を置き、投げかけることで対話しやすく誘導していく。

同調、同意見ばかりでは会話にしかならない。
自分と相手がいかに違うかを認識してもらい、違いを受け入れてもらうことを意識する。

 

仕切り役は必要だけど、

素人同士でもオープンダイアローグは可能なので、気負わない。

あと、基本的に、メモらない。録画録音しない。

 

 

これをしてどうなるのか(個人の見解)

私が心療内科に通い、幻滅して止めたのは、先生の対応が事務的であり、他人事であり、薬剤投与しておけばいいだろうという姿勢だったからです。

薬剤治療で心の病が全快したという話を聞いたことがありますか?私は残念ながらありません。それを思っていながら通院するのは苦痛でした。

 

解決する方法は別にあると感じ、ようやくこの方法に辿り着きました。

 

実際にオープンダイアローグに参加してみて言えることは、

患者が必要としている治療は、患者が抱える認知の歪みの修正です。

それは他人との対話の中で修正していくものです。

それも1人の意見を押し付ける指導や、批判や尋問で修正されるものではありません。

ましてや自分との問答でもなく、薬物の投与だけでもありません。

日常の中の安心できる空間で、やんわりと自然に対話して修正していく必要があるのです。

 

それを効率よく可能にできるのがオープンダイアローグです。

 

「相談される側」を行ったところ、1対1で相談を受けて応えるより負担は小さくできますし、何より自分が認知の歪みを起こしてしまう危険性が減ります。それどころか、「相談する側」とともに私の認知の歪みが解消されていきました。

対話というものが、人間にとってどれだけ必要なものかとてもよくわかる体験でした。

 

 

 

 

しかしながら私は、自己開示する勇気がなく「相談する側」の経験はまだありませんので、「相談する側」を実践してみたら改めて、オープンダイアローグについて書かせていただきます。