根治することは無く、寛解状態へ導入・維持することが治療目標である。治療は、栄養療法(食事療法)や薬物療法といった内科的治療が行われ、消化管狭窄・消化管穿孔等に対して外科的治療が行われる。なお日本では食事療法と薬物療法を組み合わせることが多いが、欧米では薬物療法が主体となることが多い。

○栄養療法
腸管を安静におくことで寛解状態に導入し、炎症が抑えられて症状の改善がみられる。症状が重く消化管からの栄養摂取が行えない場合は、食事制限と併用し高カロリー輸液による栄養補給を行う。食事制限(絶食療法)は、重症例では絶飲食が続くこともあり、しかも寛解維持のためには食事制限は継続的に行わなければならない上に、成分栄養剤を摂取する必要もある。具体的には栄養剤を併用しながら脂質の摂取制限に始まり、肉類の制限や繊維質の食品を避けるように指導される。つまり、抗原性を示さないアミノ酸を主体とする食物と、脂肪量を減らした食物などが中心となる。炎症を起こしにくい食事として一般的には、「低脂肪」、「低残渣」の食事が推奨される。しかし近年では狭窄のない場合に限っては繊維質の制限を行わないこともある。

○薬物治療
基本的に「寛解維持療法」・「寛解導入療法」共に薬物療法が基本となる。

・サリチル酸製剤
寛解維持療法・寛解導入療法共に使用される。(潰瘍性大腸炎も参照)

 ・メサラジン(Mesalazine・5-aminosalicylic acid:5-ASA ペンタサR Pentasa)

・分子標的治療薬

現在、寛解維持療法・寛解導入療法ともに第一選択として広く施行されている。著しい狭窄や内瘻や膿瘍形成以外はすべて適応であり画期的な効果があるが、副作用に注意する必要がある。

 ・インフリキシマブ(Infliximab レミケードR Remicade)
 ・アダリムマブ(Adalimumab ヒュミラR Humira)
 ・セルトリズマブ(Certolizumab シムジアR Cimzia)

 ・米国ではFDAがクローン病に対しては承認。日本では未承認

・副腎皮質ホルモン剤・ステロイド

主に寛解導入療法に用いられる。(潰瘍性大腸炎も参照)

・免疫抑制剤

主に寛解維持療法として用いられる。(潰瘍性大腸炎も参照)

○外科治療
基本的に外科的治療は行わないが、内科的治療が有効でない強度の狭窄や腸閉塞を起こした場合、同じく穿孔、瘻孔や膿瘍を伴う場合は手術適応となる。その場合においても可能な限り短腸症候群を避けるために切除は最小限に抑えられ、狭窄形成術などが行われる。手術によって病変は取り除かれても再発率は極めて高く、特に術後の再接合部に再発することが多い。

○血球成分除去療法
潰瘍性大腸炎と共に炎症発生機序の要点となる白血球または白血球の内の顆粒球を取り除く治療法。(潰瘍性大腸炎も参照)

参照:Wikipedia「クローン病

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慢性疾患のため、日常生活を送りながらの闘病となる。また、一般には認知度が高くないため、病気の啓発や理解を進める活動が求められてきた。近年では、患者当事者、支援者が集まりクローン病や大腸性疾患に関して情報交換を行う団体TOKYO IBDや難病支援NPOなど精神的支援が次第に増えてきている。

参照:Wikipedia「クローン病
本疾患は寛解期と活動期を繰り返す慢性的疾患であり、現在では完治させることは不可能であるが、直接的に生命にかかわることは少ない。しかし、手術率は発症後5年で33.3%、10年で70.8%と高く、さらに手術後の再手術率も5年で28%と高率であることから、再燃・再発予防が重要である。診断後10年の累積生存率は96.9%。

参照:Wikipedia「クローン病