新宿はどしゃぶりです。雨をあびるのが、すごくきもちいい。
目に容赦なく降り注ぐ雨は涙を隠してくれるのです。


ねえ、胸の高鳴りがおさまらなかったのは、ついさっきのことです。


関西方面のホストさんから


>いきなりでごめんけど…
>キモいなァげっそり(笑)


と言うメッセージをいただきました。


ぼくはなんでわざわざメッセージまでして、攻撃するのか謂われがわからず、落ち込むとともに、どきどきしていました。


当惑でした。
「だれやねんワレ」とイントネーションのおかしな大阪弁でおもいました。


ぼくはケンカとかそういう頭の悪いことはしたくないので、本当は書かずにいようと思ったのですけれど、もしあなたが誹謗中傷された時に、少しでもヒントになればいいなと思って、書きます。



ひとことで言うと、彼は想像力が足りないのです。

ぼくたちは、V系という世間から白眼視されがちな、この世界に生きています。
バンドマンってだけでもわりかし非国民なのに、V系というと嫌疑な目で見られることも、しばしばです。

それが事実なのか、ただの被害妄想なのか謎なのですけれど、ぼくは少なくとも、V系がまっとうな世界であるとは思っていないです。
まっとうな世界なんぞ、しごくつまらぬものです。


それで、彼は想像力が足りないのです。
それは、相手の立場に立ってものごとを考える力のことです。


ぼくたちは、過敏です。
中傷されやすい場所にいるからこそ、
中傷をされないための予防線をたくさん張っています。



だから「どうでもいい」とか「関係ないじゃん」とか言うのだと思うのです。

ぼくもよく、ぼくのことについて人が何か言おうとして、その語気に否定の雰囲気を感じると、そういう言葉を準備します。

なるだけ、具体的に言われてしまう前に、そういう言葉で話を切り上げます。

だって、どれだけ心を殺したって「キモイ」とか「ウザい」とか言われたら、また心にすり傷が出来てしまうもの。


もう、これ以上傷つきたくないのです。


そんな中、ホストは何気ない気分でぼくを傷つけた。


いまでも、どきどきしています。
悪意って、おそろしい。もしそれが本人に宿っていないとしたら、誤解っておそろしすぎる。
これがもし、大阪人の言う「あほ」のたぐいだったらすごいな。


「ホストクラブって人の気持ちを察して、楽しくしてくれる場所じゃないの?」
なんて、あえて何も知らないぼくが申しておるのです。
世間から冷眼視されている自覚症状とか、もってるのかな。

自分を客観視できない存在は、もろい。



そんな負け惜しみを色々言って…

そう、面白いことにこれは負け惜しみなのです。

勝手に戦いを挑まれて、一刀両断され、ぼくは負けたのです。
山手線で普通に並んでたら、後ろからタックルされて結果的に自殺あつかいみたいな感じです。うぅ…。


精一杯の抵抗としてぼくは


> ○ー○○さん

お褒めの言葉、光栄です。
失礼します。

> いきなりでごめんけど…
> キモいなァげっそり(笑)



とメッセージをしました。


むりやりに「キモい」を褒め言葉に変換してみたわけです。
僕が出来る最大限の抵抗でした。



でも、もしかするとあなたにこういうことを伝えるための、魔界からの使者げっそりだったのかも知れないあのホスト。



敵意を感じればぼくはとっさに、防衛のための攻撃を考えます。
攻撃は最大の防御、というやつです。

でも、ね、憎しみは憎しみを生みます。
戦争という手段で解決することなどほんのわずかで、
それ以上のしこりを、苦しみを、悲しみの種を、植え付けることは自明なのです。

だから、あなたも、もし攻撃されたときは、出来れば慈悲とか、両親の温かいまなざしで、それを見守ってあげることです。

それは、自分を守り抜くための、やりかたです。

いやな相手のために優しい必要なんて、ない。
ただ自分のために、優しくあればいい。




うるうる。