93 アシュラリスト ストレス飢餓
神の作る寝椅子(イデア)に眠る。
磁力で引っ張られる芸術。
イオン(永遠)とソクラテスを兼ねることを望む魂。自分のなかの詩人。小さくつまらない地獄。自分から進んで地獄に行く人(内部阿修羅の暴走)の無明。
魂を飢餓バイトの時間餓鬼(ときがき)に支配された夢の後(悪夢の欠伸)。
誘導され、増産し続ける確執と巧妙な仕掛け。
「その知恵、もっと別なことにいかせないのか、あんた…」
『毒樹産毒果』毒知恵は毒根しか産まない、知らぬ間に毒が全身にまわり、純正餓鬼の一丁出来上がり。
スムースな人間関係を望むなら、たとえ繊細な心であっても図太い振りをして生きなければならない。何もいいことがなくても、何かいいことがあったような顔つきと素振りに努めなければならない。
求めるものは善知識との接近と確信。
その後、おのずと光となって、闇を照らすミラーボールになるだろう…。
運試しはやらない、もともと人には「運」そのものがない。運は創るものなのだ!
泥の詰まった笑顔と泥を詰め込んだ笑顔、どちらの笑顔がつらいか、きついか?逃げ道のある恋愛、引き戻せない恋愛、どちらの恋愛がつらいか、きついか?
安静モードへシフトしようよ。
確執隠し、今日も行く。
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ゼーレの眼
プラトン『イオン』
イデアとしての詩の女神が存在し、これがマグネシアの石の中心である。ホメロスは詩の女神の磁力に引き付けられ、詩を語る。ホメロスには吟唱詩人が、吟唱詩人には聴衆が…というように連鎖するが、マグネシアたる詩の女神がその磁力(魅力) を失った際には、全てに磁力が働かなくなり、バラバラになる。つまり、神自らがその語り手であり、神自らが詩人たちを介して我々に言葉をかけていると説く。
磁石の歴史
古代ギリシアでは、鉄を引き寄せる石として磁石はすでに知られていた。プラトンは、その著書『イオン』にて「マグネシアの石」として磁石のことを言及している。ローマ帝国の博物学者大プリニウスは著書『博物誌』にて、マグネスという羊飼いが磁石を偶然発見したと述べている。この「マグネシアの石」ないし「羊飼いマグネス」が、ヨーロッパの様々な言語で磁石を指す言葉であるマグネット (magnet) の語源になったと考えられる。また『博物誌』には、ダイヤモンドが磁石の力を妨げるという奇妙な説も記述されている。
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アリストテレス
アリストテレスはプラトンのイデア論を正面から否定し、形而上学ではなく、人間の立場にたった、「存在論」をすすめた。例えば、芸術家は、単なる自然的存在のそのままの模写をするのではなく、そのレヴェルを超える者であると説く。
ゼウクシスの絶世の美女『ヘレネー』を描くために、美女たちの中からさらに部分的な選択合成をして、モンタージュ的模倣をして、一人の人間としては実際にありえない美女の絵を描いた。理想とすべき模範典型なるものは、この点で現実を凌駕している。
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テーマにシンクロする曲:
シューベルトのセレナーデ: ニニ・ロッソ