告知42 国民生活センター イラクの次はスーダン!外国通貨の投資トラブル
・平成22年9月
・関東地方
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A社から「1口50スーダンポンドが15万円」とのダイレクトメールが自宅に届いた。その数日後、B社から「スーダンポンドを持っていたら、約40万円で売ってほしい」という電話があった。すぐにA社からも「ダイレクトメールは届いたか」という電話があり、「予約だけでも」と勧められた。A社に予約金として2万5千円を振り込もうと金融機関に行ったところ事情を聞かれたので話したら、おかしいと言われた。(60歳代 女性)
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<ひとこと助言>
☆イラクの通貨を使った新手の投資商法について「見守り新鮮情報88号」でお伝えしましたが、今度は、スーダンの通貨「スーダンポンド」です。
☆業者はパンフレットや口頭で「有数の産油国であり、紛争後のため経済発展が期待できるので、もうかる」「個人のみで企業は買えない。企業は個人からの買い取りを切望しているため、何倍で買い取る」などと説明しています。
しかし、スーダンポンドは日本の銀行では取り扱いがなく、国内で日本円にすることは極めて困難です。
☆販売業者とは別の業者が「数倍で買い取る」と持ちかける手口は、未公開株やイラク通貨でも多く見られます。これらの手口で、本当に買い取りがされた事例はありません。
☆心配なときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。
独立行政法人国民生活センター 見守り新鮮情報 第93号 平成22年9月24日より
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ゼーレの眼
イラクの通貨を使った新手の投資商法については、「告知31」で取り上げた。こちらも参照されたい。
注意すべき点は「現在、日本の銀行ではイラクの「ディナール」(イラクの貨幣)の取り扱いはありません。国内でディナールを日本円にすることは極めて困難です。と同様に「スーダンポンド」も日本の銀行では取り扱いがなく、国内で日本円にすることは極めて困難です。」ということである。またも狙い目は高齢者だ。このパターンは、次のどこかの国の投資商法の前例になるだろう。
こちらの女性は金融機関から事情を聞かれたのが救いだった。くれぐれもいう、世の中にいい儲け話などない。いい儲け話はすでに喰い尽されている、誰とは言わないが・・・。複数の業者が絡んでいる巧妙な仕掛けでもある。
知らないなら振り込むな!納得していないなら振り込むな!もやもやしているなら振り込むな!これらを実行すれば、大事な財産を散失せずに済むだろう。そして、自己嫌悪せずに済むだろう。
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「駐日アラブ大使夫人の会」(SWAAJ)
参考までに、駐日アラブ大使館職員によるチャリティーバザーなどのイベントがある。そういう機会を利用して、大使館のスタッフ(日本語は堪能)に話しかけて、日本との関係、国情など可能な限り教えてくれだろう。まずは知ること、そこから始まる。「駐日アラブ大使夫人の会」(SWAAJ)でチャリティーバザーなどの幹事的役割をしているエジプト大使館。
SWAAJ
「SWAAJ」(The Society of Wives of Arab Ambassadors and Heads of Mission in Japan)は1998年6月8日東京で非営利目的とした文化交流と慈善事業を行うためにカタール、ジブチ、レバノン、モーリタニア、エジプト、チュニジア、アルジェリアの駐日大使夫人、そしてアラブ首長国連邦とシリアの臨時駐日大使夫人によって発足しました。
SWAAJの目的
駐日アラブ大使夫人の間で関係を深めていくと共に、一体となって日本アラブの文化交流、相互理解を目的としています。アラブ諸国と日本の友好関係強化を目的とした文化イベント、またチャリティーバザーなどの運営をしています。アラブ諸国と日本の文化交流における協力態勢をつくります。
SWAAJの主な活動
アラブ諸国主催のチャリティーバザーを年に一度開催しています。バザーでの売上金は日本やアラブ諸国の慈善事業に寄付されます。
SWAAJ加盟国
カタール、ヨルダン、オマーン、アルジェリア、パレスチナ、モロッコ、エジプト、イエメン、スーダン、リビア、モーリタニア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、クウェート、シリア、ジブチ、チュニジア、レバノン、イラク(2007年2月21日WED現在)
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AEGIS シリーズ全編及び「ゼーレの眼」と画像
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