告知31 国民生活センター イラク通貨「ディナール」を使った新手の投資トラブル!
・2010年3月以降急増
・全国で
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「イラクの通貨、ディナールを持っていないか」とA社から電話があり、その後B社から「手軽にハイリターンが期待できるイラクディナール」などと書かれたダイレクトメールが届いた。再びA社から「買値の40倍で買い取る」と電話があったので転売しようと思い、B社から25,000ディナール札を1枚10万円で4枚買った。「買値の40倍の1,600万円を届ける」と言ったA社は「担当者が現金を持ち逃げした」などと言って、結局買い取ってくれなかった。
生活費すべてを使ってしまい、このままでは生活できない。(80歳代 男性)
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<ひとこと助言>
☆イラクの通貨「ディナール」を使った新手の電話勧誘が急増しています。高齢者や過去に投資トラブルにあった人がねらわれています。
☆現時点では2千円弱とされている25,000ディナール札1枚を、事例の業者は10万円という暴利で販売していました。
☆事例以外にも「アメリカ軍が撤退すれば、貨幣価値は20~30倍にまで上がる」「イラクの石油埋蔵量は世界の上位であり、貨幣価値はいずれイラク戦争前に戻る」などと説明している例もあります。
☆現在、日本の銀行ではディナールの取り扱いはありません。国内でディナールを日本円にすることは極めて困難です。
☆心配なときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。
詳細は、「イラク通貨(イラクディナール)の取引に要注意!-高齢者等をねらった新手の投資トラブル-」
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20100624_1.html
独立行政法人国民生活センター 見守り新鮮情報 第88号 平成22年6月29日より
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ゼーレの眼
現爾也娑婆(げにやさば)
気になるのは、<ひとこと助言>にある「高齢者や過去に投資トラブルにあった人がねらわれています。」という点だ、高齢者のリスト、あるいは被害者に失礼な表現であるが「カモリスト」の実態は藪の中だ。過去に狙われた人は安心できる立ち位置にはいないということだ。「天災は忘れたころにやって来る」ように、人災は計算つくして、忘れたころにやってくる。
防衛策はあるか?考えられることは、自宅の有線電話を携帯電話に切り替えるとかはどうだろう。少なくても悪質商法を仕掛けてきた相手方の電話番号はわかる(電話をかけられた証拠なる。会社のメイン回線が携帯電話の場合は常識的に一応注意が必要だろう)。
先日、会社からの帰宅途中、スーツを着た若い男性が携帯電話で大声で暴言を吐きながら歩いていた。聞き耳を立てていたわけではない、歩く方向が同じだったので、いやでも耳に入ってきた。「期限までに支払わないと、・・・」とか、「あんたの言っている意味が分かんねぇ」とか、威圧をかけた暴言の列挙、そして金員の支払いを求めていた。さぞかし相手は思考停止に追い込まれただろう。少なくても日常のビジネス通話ではなかったことは素人の私でも分かった。
梅雨空の下、実(げ)に鬱陶しい場面に出くわした。
「おいらは、その夜、酔っ払って『*現爾也娑婆(げにやさば)、現爾也娑婆』と言って、千鳥足で家に帰ったのサ…」
*宴曲(早歌)の曲名。転じて、宴曲の異称。もとは「天下安穏をもたらす呪文」で、聖徳太子の作というが未詳。
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AEGIS シリーズ全編及び「ゼーレの眼」と画像
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