告知27 国民生活センター 国の新しい制度を口実にした、石油給湯機の点検商法!

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・平成224

・四国地方

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 「長期使用製品安全点検制度がスタートしました。地区担当者が順番に石油給湯器の安全確認を無料で行っています」というはがきが届いた。後日、「訪問する」と電話があり、点検に来た男性2人から「部品が汚れている」「このままだと火事になるかも」と言われ、心配になり部品交換をすることにした。代金の96千円を支払う直前に振込用紙を見て、メーカーや販売業者とは無関係な業者だと気づいた。(70歳代 男性)

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<ひとこと助言>

☆長期使用製品安全点検制度とは、石油給湯機などの9品目について、長期使用による事故を防ぐために平成214月からスタートした点検制度です。メーカーや輸入業者に所有者登録することで、登録した業者から適切な時期に点検通知が届き、点検(原則有料)を受けることができます。

☆メーカーや輸入業者による点検通知義務は、制度スタート以降に製造・輸入された製品が対象です。事例の石油給湯機はそれ以前に製造されたもので、対象外でしたが、無関係の業者があたかもこの制度に基づいているかのように通知を出して訪問のきっかけをつくり、部品交換を勧めていました。

☆制度スタート以前に製造・輸入された製品についても、希望すれば点検を受けることができます。メーカーなどに直接問い合わせましょう。

☆心配なときは、お住まいの自治体の消費生活センター等にご相談ください。

独立行政法人国民生活センター 見守り新鮮情報 第85号 平成22610日より

ゼーレの眼目

ある法制度が実施される場合、その制度がスタートした以降(法律実施日以降)にその効果が発生するのが一般的だ。

今回は法律実施以前の対象外の製品をあたかもこの制度に基づいているかのように通知を出した「きっかけ商法」だ。送った通知は相手を心理的に縛る性質がある。性質と法的拘束力は全くの別物である。

分からなかったり、知らなかったり、困ったら、すぐに契約をせずに地域の消費生活センター等に相談された方がいい。「ちよっと待って」と言ったとき、あおったり、あせらすような業者はまず断った方が賢明だ。

映画「マトリックス」(キヌア・リーブス主演)を思い出した。主人公ネオは、敵によって世界の構成が変えられ、身に危険が迫ったことを、「黒い猫が同じ動きをする」ことで気づいた。黒い猫は、新しい制度、新システムへ移行(地上デジタルなど)を好み、探し続け、新しい手口の開発に余念がない。しかし、その黒い猫は犯罪の枠から出ることができず、再び同じ動きをすることしかできない。

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Wake up, Neo...
The Matrix has you...

 ネオ、目を覚ませ・・・。電話
 マトリックスがお前を見ている・・・。


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