37 アシュラリスト 暗闇の鉄拳

どこからともなく鳩(あつま)る哀しみと苦悩。

つづらおりの坂の上、よそ見続きの行き止まり、ここではないどこかにいる「偽善鑑識官」。透明な警棒(nightstick)で何度も殴られながら、常在の「暗闇の鉄拳」を精神皮膚で防御する。憂慮の発端は軽口と依怙贔屓。予想は超えられない、想定もできない、想いも叶わない。残るのは悲しい軌跡。体は静止しているとどこかが力んでいる(携帯は圏外の時、多数の電波塔から電波を探しているため消費電力が激しい)。感じることで自分を保つ。作り笑い、作り優しさ(親切ごかし)はできるが、作り怒りは難しい。自己中心でポジティブでシャイな暴言。怒りの成立には相手の不条理な行為が要件となるからだ。

今日の衝動献立表は何?

魂のボトム直行便と寸止めの踏ん張り。

「もう、だめなの?」

「資本主義にまみれて、しこたま、毒を溜めこんだんだね」

そのエネルギーの分配とさじ加減。カルマの暴走。鈍痛過敏を備えた頭巾を忘れたばかりに真っ直ぐ歩けない。

損とは何?得とは何?分からないのに損得を勘定してはいけない。適材適所で目指すは全員野球、しかし、ここにはエゴ監督が多過ぎる。魂のデタント、胃酸過多。そこにはエコが必要、しかし劇的展開になるかは問題ではない。砂嵐でも隠れない、汚れない、たじろかない。倦厭権の行使。誰も気付くことに誰も気付かないほど無関心であるならば、この魂は腐敗する。潜在的被害、無関心と無罪と無心でもう無理と叫ぶ魂。そんな中でも怒りさえコントロールできれば不幸を観察できる不幸中の幸い。ひとつひとつは些細な出来事でもすべてが重なれば大きな不幸となる。生きてこのかた自分が何者かを知る者は少ない。夢が貸し剥がされても、がんじがらめの中で楽しみを見つけるスキル、魂の可視化、追い詰められた言霊が宿りくる魂の砦、初めから誰でも持っている置き土産なのにその使い方を知らない。魂は黙して語らず。生き方なんて誰も教えてはくれない。止めるか、止めないか、続けるか、続けないか、基準はない。コンデンサのドライアップ。臨終を待たずに葬式。

美貌は無くなる、備忘録を持っていけ!

生きることに関して、難しく考えても、人間関係そのものを難しく考えるな!虚しくなるだけだ。釣れかかった魚は中途半端、釣れかけそこなった魚は小者。釣れそびれは不運。釣れ連れに何をか思う。釣られた場所がお前の居場所、それ以下でもそれ以上でもなく、それ以外はたいしたことはないこと。

あたかも副産物(バイプロダクト)と副作用(セカンダリーイフェクト)を抱え、とらえようもない伏線(アンダープロット)に身を任す。詩は時に流されながら、眠る。心を軸に、自分と魂を俯瞰できるか!魂は心に押し流されながら、「ここにはない何か」を見つめている。

心弾のカートリッジを取り替えろ!

失敗は破壊の始まり、創造の母(破壊の神シバ)

魂の無駄減らし、一生、「魂の早替わり」の稽古に費やす命、それを支える命と知覚過敏な精神果実。だけど、精神膨張のメタボはいらないよ。それでも精神景気は上向きさ!精神中毒、精神従事者には1回のワクチンで効果がある、新型魂。ここには期待だけの魂はないし、悲しいだけの魂もない。哀しみ過ぎるな、嬉し過ぎるな、魂のバラバラバランス。鳥肌の立つ予感と予告。地獄に浮かぶ天国。

脈は命を削る鉋(かんな)の音(人の一生で15億回~20億回)。ロウソクのように自分を燃やしながら生きている。ロウ(寿命)を増やすことはできないが何を照らすかは考えることができる、これを「自由」という。残された時間をどのように使う、あなたの「あるべきよう」は何か?「学ぶ」は「真似る」から来ている、あなたは誰を真似る、何を真似る。助産師と助死師の助言。

画竜点睛の「睛」は瞳のこと。精神のつか柱(長い柱がたゆまないように間にかます柱)になれるか、それが問題だ。


生き返らすのと見殺しの住み替え。

身をさらし、心をさらし、足下を照らす。


ゼーレの眼目

シバ:破壊の神(シバ神:ネパール・カトマンドゥの旧王宮通り 著者撮影1982/11/18)

SEELE(栗城利光)のブログ 学生の時、ネパールへ旅行した。人の数より、ヒンズー教の神々の方が多い国だと言われる。不思議なインスピレーションはさまざまな文化・慣習・地域性に見られた。

ヒンズー教では、3つの重要な神の1人として扱われ、世界の寿命が尽きた時、世界を破壊して次の世界創造に備える役目をしている。人類の歴史も破壊と創造だった。それも一部の権力者の都合のいいような破壊と創造だった。真実としての破壊と創造は人類には、到達できるのだろうか。私たちが今生きるこの場所、この時間、この肉体で…。



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